ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!

あらすじ:主人公ゲイリーキングは、若かりし頃挑戦し未達成に終わった地元の12件の酒場をはしご酒したあの夜のことを思い出した。自分も仲間も若くやる気に溢れ何でも出来るような万能感が身体中を駆け巡っていたあの夜。
ゲイリーはあの夜を取り戻すべく、再び仲間を集めて12件の酒場を飲み歩く挑戦に挑む。

感想:
ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホット・ファズ』に続くスリー・フレーバー・コルネット三部作の最終章。
三部作目といっても作品自体に繋がりは無いのでコレからでも十分楽しめる。
映画情報雑誌を読むと、「とにかく、あるシーンから物語が急展開するから!」と謳っていたのでどんな事が起こるのだろう。とワクワクして観始めた。序盤はゲイリーキングが12件の酒場を飲み歩く挑戦を思い出し再挑戦すべく当時の仲間に会いに行き、社会的に立派になった仲間に対して昔と同じ態度で接して集合をかける話。昔と何も変わらない子供のような態度を取るゲイリーキングと昔と変わった仲間で過去と現在の対比を描いている。地元に集合して一軒目の酒場をに入りまずビールを一杯飲む。次の酒場に歩き、またビールを一杯飲む。これを繰り返して12件目のワールズエンドという名前の酒場でゴールっていう挑戦なのだが。数件目の酒場のトイレで酔っ払ったゲイリーが若者と喧嘩を起こす、ゲイリーの攻撃に若者は青い血を噴出しながらマネキンのように身体が粉砕される。驚くゲイリー。
この町は宇宙人に侵略されて町民の大半が宇宙人と入れ替わってしまったのだ!(この時点は良かった。驚いた)
宇宙人(ブランク)に囲まれた状態の酒場で、ゲイリーの「俺たちは酒場巡りを続けて、宇宙人に気づいていないフリをすれば襲ってこないはずだ」という根拠の無い理論によって酒場巡りを続ける羽目に。
グラスを重ねるごとに宇宙人は彼らの周りを集まり続け、ある酒場に入ると宇宙人からの提案がなされるのだが。

昔の仲間と酒を飲みながら、思い出話や今のことを語り合いその合間合間でゲイリーが暴走しているというハングオーバーみたいな序盤から中盤までは、それなりに良く出来ていて「あら、男同士の友情映画かしら?失われし青春映画かしら?」と勘違いしそうな感じでそれはそれで面白く。その後のトイレからの宇宙人に支配された町というSF展開に変わって宇宙人との格闘やらなんやらがあるんだけど、ここら辺から俺の気持ちがドンドン下がっていった。ゲイリーが酒場巡りに固持するのは、酒場巡りを達成できれば自分が変われるかも知れないという期待に囚われているからだと分かるんだけど。安定した生活を送っていたと思ったら家庭環境が落ち目だったアンディがそんなゲイリーの気持ちを全く理解できておらず。ただゲイリーのその場の安全だけを優先してゲイリーの邪魔をするのがちょっとうざかった。コンピューターのボスとの会話では、道端で警官に喧嘩を挑む酔っ払いみたいで面白かったんだけど。やはりそこでは5人の仲間がそろった状態で挑むのが熱い展開だったんじゃないかなー。5人で始まった酒場めぐりが5人で終わらないってのはちょっと勿体無い気がした。
コンピューターが去ってからは糞。
文化を失った人類は農耕社会に戻った。ってどんなB級映画だよ。
世界が終わるなら、地下深くに封印されていた邪神が復活して終わってくれ(キャビン)

と、まぁ、雑誌の高評価に過度に期待してしまった結果俺の心が複雑に飛行して墜落した。