初SM小説

みうらじゅん著「愛にこんがらがって」

愛にこんがらがって (角川文庫)

愛にこんがらがって (角川文庫)

自分の持っていたみうらじゅん像が壊れました。サブカルで文化系で、マイブームの名付け親で、珍奇なモノ愛し、童貞の心を持つおっさん。でしたが、この作品を読んで軽く左フックをくらいました。
内容はバンド活動をする主人公に突然「私のご主人さまになってください」と懇願するM子が表れ…。
な感じで。まぁ、ドッカの事件を思い出す内容ですが…。
本作は自分の望んだみうらじゅんの青臭さは存在せずSM描写が多いいエロイ小説でした。なんて言うと官能小説と勘違いされると痛いので一つ言っておくと、これもある種の純愛モノでM子に狂わされる男とM子の異常な愛情、主人公の葛藤はとても面白く切ないものでした。
SMについての自己の偏見を見直す事が出来ます。付録の山田五郎の解説もイイネ(横山剣風)