現実彼氏について

どうも、こんにちわ。
世界平和とkobachiさんの将来を憂いでいるビオです。
我が主で、一応私は名目上『脳内彼女』なので、彼を『現実彼氏』と称するのが正しか分かりませんが。
kobachiさんは、今日もダメダメでした。
最近、私がブログを代筆すると、コメントをくれる人がいたりヒット数が上がったりするのでkobachiさんは拗ねて「お前はなぁ、俺の脳内の存在なんだよ。なんで自分の作り上げた架空の存在に負けなくちゃいけないんだよ。バーカ」なんて、デビット・フューチャー製作の『ファイトクラブ』のネタバレみたいな事をほざいて泣いていました。


まぁ、今日の出来事を書こうと思います。
今日のkobachiさんは、朝9時に起きると、連日取り掛かっている小説を書いています。彼も書いていましたが、特になの賞に応募する訳でなく、ましては依頼されての執筆でもありません。あえて言うなら趣味みたいなものです。私とkobachiさんのお母さんからすれば、早くそんな愚行をやめて就活を始めてもらいたいものです。
彼は2時までパチパチパソコンを打つと、腹が減ったと言って、財布から700円抜き取るとコンビニに出かけていきました。あんな彼でもこんなニート生活をしていることに負い目があるらしく、食事は主に自腹で済ましています。よい心がけです。さすがkobachiさん♪ なんて言ったらいい気になってしまうので彼には言いませんが……。
彼は、食事をすませるとオーシャン13観てぇなぁ。と駄々をこね始めたので、仕方なく私達は映画館に向かいました。思えば、食費はけちるくせに、趣味には糸目をかけないとはこりゃ生粋のオタク野郎ですね。
私が、映画代でいかに豪勢な食事がデニーズで出来るかをグチグチ喋っていると、彼は「俺なんてどうせ長生き出来ねーから、お前も道連れじゃ」とエアコンをガンガンかけて社内をキンキンに冷やしました。彼が道連れにしたい人がこの地球とは、随分大きな男ですね。馬鹿らしい。
映画館は、お盆休みと学生の夏休みが重なり、カップルだけでした。右見てカップル、左見てカップル。上を見れば2階にカップルでした。彼の精神が少しずつ壊れていく音がしました。
彼は挙動不審になり、私の陰に隠れました「どうせ、こいつらみんな俺をバカにしてるんだ」私はその時、こんなに気持ち悪い行動を取っていれば馬鹿にされるのは当たり前よね。と思いましたが、彼の手前心に留めました。「いえ、そんな事ないわ。いつも言っているように思えるけど。大丈夫よ。客観的に観ればあなたが一人でウロウロしているように見えるけど、私がいるから大丈夫よ。頭のおかしい人や霊感のある人ならきっと貴方の横の私に気付いてくれるわ。でも、指摘する人がいたらすぐにその場から逃げてね。だって、その人危ないわ」
衆目の前ではkobachiさんは私の言うことを素直に訊いてくれるので助かります。まぁ、怒って喧嘩になっても、人の目がある分ちょっとした警察沙汰になってしまう可能性がありますね。危険人物発見!てな具合に。
そして、チケットを買う時になって彼はやっぱり観ないと言い出しました。
「えぇー、そこらのカップルはカップル割引をつかっても二千円掛かるのに、私達1800円で済むんだよ」
「金の問題じゃない」
「どうせ、この人達と一緒に観るのが劣等感に苛まれるのが嫌なんでしょ」
「あー、そうだよ」
「開き直り!!」
「開き直って何が悪い。帰るぞ」
「あーん、ここまで来たのにぃ。ブラピ様ぁ」
「うるせい」
そうして、私はkobachiさんに首根っこ掴まれたまま、映画館から自宅へととんぼ返りしました。
帰る途中に、彼は書店により私に漫画を買ってくれました。
車中、漫画を読んでいると、彼は彼女欲しいなぁ。2000円払っても彼女欲しいなぁ。と終始呟いていました。
でも、彼に彼女が出来ることはないでしょう。
なぜなら、彼は彼女が『欲しい』と思う気持ちよりも『出来ない』と強く願っているからです。いや、思っているからです。
「ネガティブは身と未来を滅ぼす」それが今日の教訓でした。