倉本/倉田英之

俺と倉田英之先生の出会いが、前記にてR.O.Dの漫画版だと書いたがこの本の最後に載っている倉田先生の作品リストを読んだら、「プリティーサミー」だったのでここで訂正する。
思えば、最初に買ったライトノベルって天地無用だったなぁー。鷲羽さん派だった俺はあの時から異端だった。

感想:
この本は倉田英之先生の94年から2008年間の14年間で各誌に掲載されたDVDへの愛やLA旅行・近況・インタビューを纏めた本である。


この本を読み、俺は本当に真面目な人間だと再確認できた。自他問わずにクズ野郎だと認識していた俺も、倉田先生の『300万ボーナスが出た→まず本やDVDを買おう→300万使い切りました』という、金に糸目をつけない浪費(本人は本やDVDをネタに次の作品を頑張る資本だと言っていたが)っぷりや、パッケージ写真を見れば一目で分かるが部屋中に溢れかえる本やDVDの数。所持DVDの数は?という質問に嘘なく「1万5000枚」と答えられ、それでも少ない方と認識するDVD狂。
ともかく、倉田先生の作品は素晴らしいと思うし、その熱意には感服しかできないけど。
この人の収集癖はもう人間として何か大事な物を失っている。
さすれば、アイマスねんどろいどぷちを暇と小銭さえあれば買い集め、初音ミクPSPゲームを予約特典が欲しいばかりにアマゾンで買う私程度は本当に普通の人間でしたよ。


後は、倉田先生がLAに行った際に登場するアメリカ人のカッコよさが異常です。ダイハードを生まれて親の顔を観る前に観させられるあの国は、センスが違う。
「結婚してください」とプロポーズしたら「私は、本と結婚しているので無理です」なんて返しをする女性コスプレイヤーって何だよ。イナセすぎて、俺も読んでいて恋に落ちそうになったじゃないか……。
女性だけかと思いきや、綺麗な女性に「このチケット(倉田先生が出席したアメリカのイベントの入場券)はあなたのような人間にこそ相応しい」と女性にチケットを差し上げてその場を去る男。
アメリカのカッコよさには本当に惚れ惚れした。


まぁ、この本の最大の読み所は書き下ろしの『俺とラスト・ラブ』
読子・リードマンそっくりのコスプレイヤーに恋をした倉田先生が、彼女を思いロサンゼルスで奮闘する。電車男も真っ青の童貞(?)物語。
最後のオチも、実にオタクとして生き続けてきた先生らしい答えでした。(あれは、単にすっぱい葡萄ではないですよね)
『俺とラスト・ラブ』を読んだ後だと、帯に書いてある。
「女は紙かjpegに限る」という文句が深く感じます。

倉本 倉田の蔵出し

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