交渉人 THE MOVIE

あらすじ:警視庁捜査一課特殊犯捜査係5係に配属された交渉人、宇佐木玲子の活躍を描いたドラマ。


感想:
全体を通しての感想は「エクスクロス」と同じ。
スタッフ・演者誰もが頑張ったのだが、力の入れ具合を間違えてB級映画になった作品。
ドラマ版から「交渉人と銘打たれているくせに、実際は最初の交渉だけでほとんど力技で解決じゃネーか!」と視聴者に突っ込みを入れられていたが、この劇場版も同じように交渉らしい交渉は序盤の立て篭もり事件のみで後は米倉さんの撫でるようなカカト落としがテロリストに当たるシーンや飛行機内で銃撃戦などの力技で解決する。
良い点はキャストの豪華さである。主演、米倉涼子。テロリスト役、反町隆志。パイロット役、柳葉敏郎。脇役に成宮寛貴。こりゃ一波乱あるぞと思われる癖のあるキャスティング。久々にみた反町さんのGTOから一切変わっていない演技力に、どんな役を演じても動じない柳葉氏。どんな仕事もホイホイ請ける成宮さん。それら全ての演技を飲み込む米倉さんの演技はもはや爆笑もとい素晴らしい。
笑い転げるほどの娯楽映画となっているので、サスペンスとかミステリーとか思って観にいくと確実に損をする映画です。まぁ、『不意に湧いた心臓の病気』や『飛行機の窓が割れても機体が安定する』『衛星電話がどう観てもただの携帯』『一人の暗殺の為にハイジャック』などで観ている方は気づくとは思いますが……。
米倉さんの「この機内にお医者様はいませんか?」からのテンドンで「この機内に電子工学に詳しい方はいませんか?」というボケ。それに対する名も知らぬおっさんの「人生はそんなに上手く出来ていない」という突っ込みは今年一番の爆笑ポイントでした。