ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲

あらすじ:前作より15年後の未来が舞台。東京都はゼブラシティと名を変え、そこには相原とその娘ゼブラクイーンが支配していた。ゼブラシティでは朝と夕方の5分間がゼブラタイムと呼ばれ、その5分間権力者は、強姦、殺人、全ての犯罪が許されていた。そんな町の真ん中で目覚めたゼブラーマンこと市川は全ての記憶を失っていた。


感想(ネタバレ含む):
前作が昭和の特撮ドラマ風に仕立て上げられていた事に対して、今作はCMや予告を見てもらえばお分かりだろうが極々普通のSFアクション映画である。
さきほど『極々普通のSFアクション映画』と書いたが、映画の内容は普通ではないのでココで早速訂正させてもらう。ようは、中盤くらいまでありがちなシナリオ(記憶を失った主人公が仲間を守る為に忘れていた力を取り戻して悪と戦う)なので、とても安心して観られるし、ゼブラクイーンを演じる仲里依紗の演技や歌がカッコよく、ゼブラーマンを演じる哀川翔さんも渋みのある演技とアクションで普通に面白い。ただ後半が観るに耐えない内容となっている。
前作、結局ゼブラーマンがエイリアンを倒すとき、あれほど生身の演技に力を入れていた哀川翔さんが登場せず、CGの馬がエイリアンを倒してしまいあまりにもあっけない終わり方に肩を落としたが、今作は哀川翔さんが出るものの「もち吸い」で倒すと言う展開に苛立ちしか味わえなかった。酷い!あんなに酷い映画しんぼる以来の酷さ!!しんぼるは全体を通して酷かった分、ゼブラーマン2は序盤の世界観や中盤の盛り上がりを全て打ち砕くあのラストにクドカンに対して憎しみすら湧いてしまった。なぜ、ラストをゼブラキックなりで適当に済ませなかったのか心底悔やむ内容なので、もしご覧になる方は後半は寝てください。夢の中であなたの考える最高のゼブラーマン2のラストを思い浮かべて頂けたらそれがゼブラーマン2のラストです。


余談。
これは全くの想定外で映画館で一人爆笑してしまったのですが『ディケイドさんが出演していらっしゃいます』そうです、あの世界の破壊者と呼ばれたあの人がゼブラーマンの世界にまで登場しています。鳴滝さん風に言うなら「おのれディケイドめッ、ゼブラーマンの世界まで現われるとは!」です。
ここで誤解が無いように事実を正確に述べますとディケイド役の井上正大さんが15年後の浅野さん役で登場しています。ただ私自身の井上正大さんに対する印象がもはやディケイドの門矢司でしか無い為、どうしても区別してみる事が出来ず、井上さんが何か言う度に、「おのれがディケイドになって倒せばよいじゃろうが!」と心の中でずっと突っ込みを入れてしまいました。佐藤健さんがテレビに出ていても良太郎とは思わないのですが……。(水嶋ヒロさんも同様に天道と思わない)サソードの人は、サソードの人の印象があるなぁ、フィリップもこの前バラエティに」出ていて戸惑った。この違いは何だ?