ストライクウィッチーズ2 第十ニ話『天空より永遠に』

あらすじ:魔導ダイナモが停止しネウロイに対して砲撃が出来ない大和を再起動すべく飛び立つ坂本美緒。再起動した大和の砲撃はネウロイの巣を砕くのだが……。


感想:
四次元殺法コンビAAでこんな名言がある。*1
『よく頭のおかしいライターやクリエイター気取りのバカが「誰もやらなかった事に挑戦する」とほざくが、大抵それは「先人が思いついたけどあえてやらなかった」ことだ王道が何故面白いか理解できない人間に面白い話は作れないぞ!』と言っていたが、最終回を観て本当にそう思った。最終回も途轍もなく熱血アニメにおける王道展開。王道ゆえに安心して見れて、王道ゆえに懐かしさが溢れ、王道ゆえに自分の予想通りに燃え上がれる。そして王道ゆえに涙が溢れる。
スト魔女2を通して自分が学んだ事は『王道の大事さ』だった。十数年前、M・ナイト・シャマラン監督がシックスセンスを世に発表した後、映画界は壮絶などんでん返し映画ばかり作られた。奇を狙った演出とシナリオもクソも無いとにかく驚かせるだけの「どんでん返し」。思春期にそんな作品を見てきた自分は、「オリジナリティーとは誰も思いつかないような展開を作り出せる事」だと思っていた。パロディは同人までが許せる範囲で大の大人が堂々と行うモノではない。そして使い古された展開を持ってくる人間は古いタイプの存在であると。
しかし、スト魔女はどうだ?
最終回、魔力が尽きて空が飛べないと言われていた宮藤達は「もっさんを助けたい」という思いだけで空を飛んだ。
もっさんの剣技を観ただけで宮藤は烈風斬を使った。
なんというナンセンス。矛盾した展開。論理的でない。
しかし、それがいい!!
所詮アニメ。されどアニメ。
数値化出来ない気持ちという言葉のみで全ての行為をポジティブに持っていくその展開は爽快だ。
四次元殺法コンビの「王道が何故面白いか理解できない人間に面白い話は作れないぞ!」言葉通りに。
スト魔女2とは、王道と化し幾度も多くの人に使われてきた物語は何故そこまで愛されているのか。そこをちゃんと理解出来ている物語だった。



ここから内容の感想
前回の感想にて予測を立てた2つの展開は見事に外れました。部分点を貰えるとしたら、もっさん「そんな事不可能だ」宮藤「ウィッチに不可能はありません」のくだりぐらいでしょうか。
もっさんが引退する事は視聴者の誰もが予測していた事なのですが、まさか宮藤まで引退するとは思っていませんでしたね。自分も含めて誰もが第三期を信じていただけに主人公の引退とは思いたくない展開でもありましたね。そこら辺は、もっさんと宮藤の元の人ネタが関係あるんですが……。宮藤の引退回だと分かるとこれが第12回ではなく、最終回というタイトルになっている事も深い意味が出てくる訳ですね。


いやはや終わりですよ。スト魔女2は最終回を迎えた訳ですよ。
終わらすには勿体無いよ。
ネウロイもネウ子も宮藤博士の生存も何もかも謎が解けていない状態で宮藤の引退と共に終わりとは寂しいよ。
フミカネさんの脳内にはまだまだウイッチがいるし、大戦時の物語なんて元の人の数だけ、いやそれ以上ある訳でしょ。ネウロイの進化だってまだまだ出来るし。
『王道』らしく、さらっと宮藤に魔力が戻って第三期をアフリカでもオラーシャでも扶桑でも何処でもいいから始めようよ。
でも、この終わり方は股間督的には大満足で続きは書きたくないのかなぁ……。
いやはや、感想と言うよりも取り留めの無い文章と相成ってしまいましたが、最後にこんな辺境のブログできっと届かないと思うが書きたい。



スト魔女の声優さん・スタッフさん・高村監督・フミカネさん・鈴木さん。
本当にありがとうございました。
最高に面白かったです!!




余談。
EDでマルセイユが登場したときに「三期はアフリカ!!」と涙を拭いながら喜んだら竹井さんや赤ズボン隊が出てきて、いやはや早合点と残念に思いましたよ。



余談2。
扶桑に帰って、宮藤は診療所で医師?として活躍するとして。
もっさんはなにするんだろ。アレか烈風丸を量産する鍛冶屋か?

*1:AAで表現出来るのだが、携帯でご覧になる方が意外と多いので名言のみを書き出す