No Future(EAST END)

ぶろぐ22回目

夏休みですね。学生の皆さんいかがお過ごしでしょうか?
僕は・・・・
世界にイジメられています。
今日朝起きたら、両親がおらず、妹に尋ねたところ。妹はクロワッサンをむしゃむしゃ食べながら。
「え゛、知らないの?昨日の夜に沖縄に旅立ったよ。」と一言。
驚きつつも、過去に何度も何も言わずに旅行に出かける。まぁ、スナフキン夫婦なので。「またか。」って感じしかありませんでした。
なんやかんやあって、夕方。
友人宅に遊びにいこうと着替えていると部屋のトビラをノックする音が・・・。
「だれ?」
「お、お兄ちゃん。」
「あぁ、なに?」
「あのね、私…お兄ちゃんのこと・・・。」
「おい、ちょっと待てよ。俺たちは兄妹・・・」
なんて、ラブコメ起こらず
「バイト行ってくるから、帰り遅くなるから寝る前に戸締まりしておいてね。」
と言い、妹はケバい格好して出ていきました。
私は知ってます。あんな香水臭い格好で焼肉屋のバイトなど勤まるわけがないはずです。つまり、彼氏とデートって事です。朝帰りってわけです。若いなぁ。
夜、僕と弟の二人で冷たい飯を無言で食っていました。会話がないのは不仲な訳でなく、毎日顔を会わせていると自然と話す内容がなかっただけです。飯を食い終わり、今日買った本を読んでいると「なぁ、兄貴。」振り向くと思春期&反抗期真っ盛りの弟から呼び掛けが!!ちょい心を踊らせながら答えると、「11時まで倉庫でバンドの練習するから戸締まり12時にして」
また、戸締まりの話・・・。
凹みながら適当に答えると僕は一人居間で60セカンドを見ていました。
すると、不思議なことが起きたんです。家の横にある倉庫は元々物置として作られたため防音などの措置はしていません。つまり、倉庫で音を出すとすぐに居間に聞こえてきてしまいます。
静かです。ニコラスケイジの声はクリアに聞こえます。バンドの練習のはずだがなぜ無音。
僕はそっと居間から出ると玄関先に飛び出ました。
空には雲に隠れながら満月が光ってます。足に猫がニャーとじゃれつきます。そして、耳をすますと・・・。
『おぃ・・やっ、やめてよ。なんで?そんなぁ、はずかしぃ・・・。』
なぜだか、倉庫の方からいちゃっく若い男女の声が。
僕の思考はとまりました。
夜風が僕の頬撫でます。
耳だけクリアに倉庫の音を拾います。




う、うわぁぁぁあぁぁぁぁああぁぁぁ・・・!!!!


僕は両耳を手でふさぐと部屋に逃げ込みました。
布団をかぶりガクガクブルブルしながら、脳内彼女の降臨を望みます。
「ど、どうしたの?」
比較的はやく脳内彼女は現われました。
「あの素晴らしい三兄弟が。妹、弟が愛欲に溺れてるよぉ〜。」
「ふぅ」
脳内彼女は僕のこの手の苦悩になれてるのか、肩をすくめアメリカ人のよいなジェスチャーで呆れています。
「うぐぐぐぐぅ、もうダメだ。我が○○家は崩壊だぁ!!!」
コバチさん。妹さんは19。弟さんは今年で17なのよ。もういい若者じゃない。みんな、あなたが考えるほど子供じゃないのよ。みんな成長するの、人生を積み重ねているのよ。」
脳内彼女は僕の頭をポンポンと叩きながら優しく僕に言います。
「あぁぁぁぁ!!!もうイヤだぁ!!!時間よ止まれぇえ!!」
僕は脳内彼女の手をはねのけ自室を飛び出し階段を転げ落ちました。気付くと居間にいました。
「進みなさい。」
そう囁く彼女の後ろで付けっ放しのTVが60セカンドの終わりを告げていました。

注《ほぼ実話》



なんだ俺?