勝伝説(湘南の風)

46回目のブログ


『失敗は成功の母だ』と偉い人が言っていたが、失敗はしたくない。


昨日テレビを見ていたらアキバ王選手権がやっていたので見てみた。
……見なきゃよかった。
あまりの気持ち悪さにさぶいぼが止まらず、途中からアンビリバボーとうたばんをザッピングしながら見た。結局見た。
見終わった後、オタクって客観的に見ると痛いものだなと実感した。

僕もこんな大人になっちゃダメだなと志し、部屋に転がる雑誌のおまけに付いていたフィギアみたいなものや昔買ったガチャガチャをビニール袋に入れて処分。秋風すさむ中を原チャリを飛ばして遠くのごみ置き場に投げ込む。「隣町のゴミ捨て場でいいかな」なんて甘い考えをしていたら隣町に来ると「さすがにここじゃばれるかも」と不安になり、また隣町、気づけば「ココ何処?」となっていたので仕方なくそこら辺にあったポリバケツに突っ込む。

家に帰り、電車男を見る。
伊藤美咲ってどうなんだろ?まぁ、来週最終回みたいだからどうでもいいや。

今日、昼に起き、昨晩ある友人のブログに『オタクがモテる服装』について永延と書かれていることを発見して大爆笑。「お前は何様だ!!!」と夜中声を出して笑ってしまった。ゴメンゴメン。その中に『髪型は美容師に「僕に似合う髪形」にしてくださいと言えばOK』とアドバイスが書かれていたので友人として早速実践してみた。
2時、行きつけの理髪店に行ってみた。
いつもの「ソラニン」(YSにて好評連載中)の主人公みたいな兄ちゃんがいないかったので店長らしき茶髪親父に切って貰う事になった。今思えば、出直せばよかった。
椅子に座った後、親父に例のセリフを言ってみた

「僕に似合う髪形にしてください」

親父は一瞬戸惑っい、後ろに置かれた髪形ファイルを取り出しペラペラと読み、「これや!!」といった顔して俺に短髪イケメンがカッコいいポーズを取った写真を見せつけ「こんな感じでいい?」と言ってきた。親父がこれが似合うと思うなら僕はただ従うのみ、それがこの挑戦だ。僕は「いいっすよ」と適当に答えると「一発で決めるとはすごいねぇ」と感心された。親父これが俺のルールだからな。
まずは命の次に大事な物マイ眼鏡を取られた。僕はかなり目が悪いため眼鏡無しでは鏡に映る自分さえ見えない。
ちょっとドキドキ。これでイケメンになったらどうしよう?帰りに逆ナンされたらどうしよう?とありもしない妄想を浮かべてニヤニヤしていた。
そんな顔を親父に見られ「何笑ってるの、この後デート?」なんて言われたが。
まぁ、そうなってしまうだろう。僕は謙遜して「いえいえ」なんて笑って返した。
その後、親父の最近はずいぶん寒くなった。夏休みっていつまでなの?なんてどうでもいいことを質問され、僕もどうでもいい答えを返した。
異変はすぐに起きた。膝に落ちる髪の量が異常に多いい。「お、親父!切り過ぎじゃねぇ?」と心で何度も言ったが、親父のヤツはどうやら俺のピュアな気持ちに気づかないらしく。また、ほかの客も多く来店して店も混んできた事もあって親父は無我夢中に俺の髪を切る。
20分後、シャワーも終わりドアイヤーで頭を乾かされ、頼んでもいないワックスをベタベタ塗られた。
僕の心は内心ハラハラして「親父、長い髪だったら俺がNG出した時にまた切り直せるけど、短い髪はもう坊主しかないって知ってる?」と理髪師免許を持った年上の男に心でアドバイスしたがもう遅かった。
眼鏡を返してもらい、かけてみると……そこには、中古車ディーラーのようなイカツイ男(WORSTにいそうな頭)がいた。そのイカツイ男は僕と同じ眼鏡をして、僕と同じ服装をしていた。
人間、本当に驚くと言葉を失くす。ただ呆然と立ちすさむ僕に、親父はかっこいいよと心にもない言葉をかけてくれた。こんな坊主頭を3週間寝かせたような頭じゃ、人前に出られない。就活はする気はないけどおかんに見せたらたぶん怒られる。カッコいいって何?
確かにこの頭だとオタクには見れないだろう、でも普通の人にすら見てもらえない。
僕は「そんなにカッコいいすか?!いや良かったなぁ」と空元気を振り回して勘定をすると店を出た。帰る途中コンビニによると、思ったとおり僕の頭を見てみんなが少し悲しそうな目をして道をあける。いいんだ、これで証明が出来た。理髪店で「僕に似合う髪形にしてください」なんて曖昧な注文したらこうなることは少し分かっていた。親父の趣味が少しは入ることは分かっていた。でも、これどうしよう……。
家に着けば、祖父祖母は「すっきりしたねぇ」弟「イカツイ」妹「無言(悲しい目をして居間を去る)」後は母と父だ。気が重い。

じゃあ、また明日。