不安…そして、

「今日は曇り空だね」
コバチは窓枠に肘をのせて外を見上げた。
ビオランテはそんなコバチの背中を見ながら囁く。
「そうね、秋雨前線が活発になっているらしいわよ」
「そうなんだ。じゃあ、当分曇り空だね…」
二人は今日も部屋に閉じこもり、漫画を読んだりTVを見て談笑していた。
「どうしたのコバチさん?元気ないみたいだけど…」
「あぁ、ちょっと風邪気味」
「そうなんだ。熱とか大丈夫?」
「あぁ、熱はない、けど体がだるい」
コバチはそう言うとソファーに座った。
ビオランテコバチに続いて横に座る。
「ねぇ、ビオランテ…」
「えっ、なに?」
ビオランテコバチの方に振り向く。
「一昨日さぁ、友達と遊んだんだ」
「あぁ、夕方に出かけていったけど…、そうなんだ。よかったね」
「うん。そこでさぁ、友人に大みえ張って、将来なんて余裕!どうにかなるさ!!なんて言っちゃったけど…今になって少し不安なんだ」
「不安?だったら行動しなよ」
コバチは立ち上がるとベッドに倒れた。
「そんな事する、勇気が出ない…。自分に自信がないんだ…」
「そう……」
ビオランテは残念そうに顔をしかめると部屋を出て行った。
――頭が良くなりたかった。どんな不安にも打ち勝てるそんな理論武装をしたかった。
ねぇ、いま君に素晴らしい世界が見えますか?




そんな事考える今日でした。
アメリカにハリケーンがまた、近づいているらしいですね。アメリカの皆様お気をつけを…