大人の為の童話

昨日スピリッツを読んだわけね。
そう、働きもせずにスピリッツを読んだ訳。
その漫画雑誌に『闇金ウシジマくん』って漫画が連載している訳なんですよ。
タイトル通りの内容で闇金融の話なんだけど。所詮、漫画で闇金融の話といえば『ナニワ金融道』や『こまねずみ出世道』しかり、金融の恐ろしさを読者に教えつつ最後には人の愛を説く物が多いいじゃないですか。
それが、この『闇金ウシジマくん』金融の怖さは十二分に教えてくれるんだけど、人の愛を説く姿が全くない。借りた金を返さない奴が売春婦になろうが、薬中で死のうが関係ない。返さない奴が悪い。あとこんな所で金を借りた奴が悪い。という大義名分に世界の汚い所を毎週月曜に読者に諭し、「お前ら、汗水かいて働け。さもないとこの漫画のようになるぞ」という脅迫をしてくるありがたい漫画なんですよね。(僕は昨日、久々に読み返してみたんですけど、俄然労働意欲というものが芽生えました)
初見者は語尾の『ウシジマくん』というちょっとメルヘンなキャッチーな文字にとてもファンタジーなモノを感じて手に取り読んで、「俺仕事頑張ろう」と青ざめた顔でコンビニを出て行くのですよね。つまり『闇金ウシジマくん』は大人の為の童話なんですよ。
『大人の為の童話』といえば、最近読んでいる『サイラス・マーナー』の表紙の解説にも「サイラス・マーナーは大人の為の童話として未だに親しまれています」の文があるので、僕は手に取った時、きっとサイラスという主人公が貧乏人からコツコツと働き、正義を重ね、最終的には大金持ちに成り上がる。自惚れ豪遊の限りを尽くすサイラス。そんなサイラスの元にある日、昔世話になったパン屋の親父が現れる。親父の言うことにゃ、サイラスが出て行った後、パン屋が潰れ今はホームレスとして上野辺りを放浪しているとの事。もしよかったら少しばかりお金を恵んでくれないか?それに対し、サイラスは「お前に恵む金はねぇ(次長課長河本風)」と親父を蹴り飛ばし叩きのめし殺してしまう。サイラスはその後パン屋の死体を部下に処理させると豪邸で周富徳の料理を食いながらエビちゃん押切もえなんかとイチャイチャ。そんなサイラスの姿に憤慨したパン屋の息子(サミュエル・L・ジャクソン)は、どうしようもない不良だったが心を入れ替え心機一転、弁護士を目指す為に大学受験を目指してバイトと勉強の日々。
そして、10年後。立派な弁護士になったパン屋の息子はサイラスの不正を暴き、見事勝訴を勝ち取るのであった。
お金も豪邸も差し押さえられ、借金まみれになったサイラスは中野のとある公園のベンチで青い空を見上げながら「お金で全ては買えられないのだな……」と溜息混じりに呟くのだった。


と、思ったんですよ。
いや、途中から俺もこんな長い妄想になるとは思ってもいなかったんですけど……。
それが、まだ途中までしか読んでいないのですが、(ここから本当のサイラス・マーナーの話になります)
サイラスは信仰心の熱い男でルームシェアしていたウイリアムって男と一緒にいつも教会に行っていました。信仰心も熱いので教会でも評判が良く女の子からもそれなりにモテて婚約者も居て最高の人生だったのですが、ある日教会の幹部が殺されてその人の金が盗まれる。もちろん、サイラスは無実なのですが、それを親友のウイリアムが証言してくれず。サイラスの部屋を捜査すれば盗まれた金が見つかり、ウイリアムも「サイラス。お前が犯人だと自首したらどうだ。罪は軽くなるぞ」なんて裏切り。婚約者も速効でサイラスを見捨て、サイラスは気が動転して「この世に神なんぞいない」と教会で叫び、教会追放。数日後、ウイリアムと元婚約者の結婚を目撃して誰も知らない田舎に逐電。ご近所と全く接点を持たず機織で出来た布を売っては小金を儲け、毎日の楽しむは儲けた金を数えて酒を呑む事。銭ゲバ
と、ここまで読みました。


ここまでで言える事は、『大人の為の童話』とは金がらみの汚い人間模様って事だね。



PS.
頑張ろうと思って、頑張れない自分に欝になる今日。
群馬県若者就職支援センター
というサイトで求人をチェック。
いやぁ俺前向きだよ。
ただ、見ていたらなんだか凹んだ。
病気?俺って病気?
とにかく、深夜に再チェックしてみます。