「君はアホやねぇ」と、言われ続けて23年。

もういやや、俺は頭が良くなりたいんや。平成教育委員会の問題は全部解きたいし、好きな女の子にはいつも最善の台詞を最適のタイミングで言いたいんや。と、福井弁で叫んでみても頭は全然良くならないし、無知の知を知ったばかりに劣等感に苛まれる。俺はいくつになってもアホのまんま。別に博識があるとか、高学歴とか、世渡りの上手さとか、そんな事を求めれば俺は俺の望む「頭のよさ」が手に入るのだろうか? まぁ、アホな事を一生背負って死ねばいいか。世間一般的には高学歴=頭がいいが通例だし、それじゃもう学校に行くような事が無い俺は学歴の修正は出来んし、それをやるガッツもないので一生アホのレッテルを体中に貼ってミイラのように死ぬだけだね。
ブラックマンデー』って、世界恐慌の事だったよね。えぇ、違うの?そう、87年アメリカで起きた株価大暴落の事なのね。
じゃあ、今の俺は『ブラックサンデー』明日から仕事があると思うと凄く凹むわ。なんで日本人って週5で、いや仕事によってはそれ以上で働くのだろうね。もういいじゃん、生きる分だけ働いて後はのうのうとぐうたら暮らせばいいのに。みんな焦りすぎだよ。イタリアやブラジルの気楽さを見習えよ。齷齪働いたって所詮100年しか生きれない訳だからさ。もっと気楽にさ納期とか延びても「えぇよ、それならそれでどうにかするから」と暖かく答えてくれよ。ガミガミ怒ったって何も変わらないのに……。
あぁ、俺はイタリアに生まれたかった、イタリヤの僻地の小さな村で銀細工を生業にする祖父の元に遊びに行くのさ。その関係で銀細工に興味が湧いて中学卒業後、ドイツに留学。マイスター制度を利用して、銀細工店に見習いをしながら職業学校に通い、三年後目出度く「徒弟」(Geselle)になり、5年の修行期間を得て、地元イタリアに戻り祖父の店を継ぎ。オーダーされた銀細工をせっせっと作って、夕方になれば地元住民が集まる酒場に出向き、常連と乾杯。日々の仕事を労い合い、そこに遅れて現れる村のマドンナであり幼なじみのラウラ(月桂樹を意味する名前)と酒を酌み交わして、酔払ったラウラに連れられて地中海の見える小高い丘に二人で車を飛ばし広がる海を見て、外気に当てられて次第に赤みが引くラウラに顔に見とれていたら、ラウラから「こんな生活何時までも続けばいいと思うの。でも、先月祖母が直腸ガンで亡くなって気付かされたの。きっと続かないって、みんな全部終わりに向かって走り出しているんだって」いつもの明朗活発なラウラでは絶対に見せない悲しみを帯びた顔に俺はちょっとドギマギしながらも、ラウラの悲しみを自分の敬愛する祖父に照らし合わせて、ラウラの肩を抱き締めて、そんな事ないよ。全ては終わりに向かうけど、いや、だからこそ今が大事できっとラウラの事もおばあさんは天国で見ているよ。と、苦心して出したおざなりの言葉を口角泡飛ばして叫び。それを聞いたラウラは堰を切ったように泣き出し。俺はラウラを抱き締め闇が広がった地中海に光る航行船を見つめるんだ。


ラウラって誰だよ!!!!!


P.S
今日、友人とTSUTAYAに向い、『CD5枚1000円』セールを見つけて、CDをみんなで借りました。友人は知らんアイドルのCDを借り、俺は当初の目的であったゴリラズのCDと、元ちとせのCDを借りました。