巷説百物語〜飛縁魔〜

第一弾の『巷説百物語〜狐者異〜』の感想をあえて書かずに第二弾から書きます。(第一弾ももちろん視聴済みです)原作はまだ読んでいないのであしからず。
あらすじ:時は江戸時代、小股潜り(今で言う霊感詐欺師)の又市と売れないモノ書きの百介、山猫廻しのおぎん、事触れの治平の四人の前に、連続放火事件が舞い込んでくる。調べてみると、火災場所にはいつも『白菊』という女がいる事がわかった。しかし、何処を探しても「白菊」を見つけることが出来ない。そんな白菊は妖怪飛縁魔ではないかと噂が立つ。
感想:京極作品に共通するテーマは、妖怪とは人の心に住む悪だという事である。又市は坊主でありながら、どこか世界を達観していて馬鹿にしている。そこがいい所であり、堤幸彦監督における渡部篤郎である。(参考、ケイゾク)演者はどれもいい味を出すキャストで、内容も京極夏彦という時点で間違いがない、それで監督が堤幸彦とくればまずつまらない事は無いだろうと思ったが、案の定面白かった、最初の30分で大概の人が行き着く所に見当が付きながらもそれでも二時間見せてしまうのは、たぶん犯人探しよりも犯罪理由の方に全てが向いているせいだと思う。
ともかく、ホラーだと思ってみるよりもドラマだと思ってみたほうが面白い作品です。

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