KAFKA 迷宮の悪夢

現代ではカフカといえば『風浦可符香』なんでしょうね。
でも、自分の娘にカフカと付ける親の気持ちってちょっと考えさせられます。
とある友人にその事(子供にカフカと付けることに関して)を伝えたら、「いいじゃん、ポジティブな女の子になりそうで」と好評なのですが、その友人はたぶん「風浦可符香」の元ネタが「フランツ・カフカ」だという事に気付いていないんだろうなぁ……。と思い。意外に元ネタの元ネタを知らない人って居ますよね。


あらすじ:主人公のカフカは、行方不明になった会社の同僚を探すうちに、町では人攫いが闊歩し、幾人もの人間が城に連れ込まれている事を知る。


感想(ネタバレ):その城で行われている実験は、人の脳を解剖して社会に従順な人間を作り出す実験なわけですが、その博士がカフカに「群衆を操る事は簡単だ。群衆には方向性がある。ただ、個人の考えは分からない」と唱える。博士からすれば、今まで仕事と帰宅後の執筆のみが人生の大半であった、それこそ社会に従順な人間であった。カフカが友達を探す為とはいえ、命を省みずに城に潜入する行為に個人の変化の怖さを再確認した事だろう。
最後のシーンに父に手紙を書き終え、カメラ目線になるカフカは「自分はやはり社会・体制に勝つ事は出来なかった。しかし、画面の向こうのお前だって同じなんだ」と言う事を伝えているような印象を持ちました。

KAFKA 迷宮の悪夢 [DVD]

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しかし、何故90%が白黒映像なのでしょうか?(まぁ、社会の二面性を表現しているのだろうと思いますが)