嘘あらすじ2008上半期②


エントリーナンバー11
作品名 牙伝説
作家名 相神マナン
あらすじ

家から兄がいなくなり、家庭が変わると思っていたのは私だけのようで、兄専用の椅子が物置にしまわれただけで家族はいつもと変わらずに暮らしています。私は、失踪する兄がくれたお守りを見つめては兄がこの家にいた事をたびたび思い返しています。そんなある日、私は交通事故に合いました。片手を失い、胸に突き刺さり取り出せなくなった私は、兄の存在を信じられなくなり……

エントリーナンバー12
作品名 14歳の万有引力
作家名 神谷こうじ
あらすじ

「君は天使のようだ」と先生は私を抱くたびに囁いてくれる。私は、その言葉だけで充分です。その後の行為はその言葉へのお返しみたいなものです。枝から離れた林檎が地面に向かい落ちるように、雨粒が私を濡らすように、私はこの世の理のように、必然のように先生に身を任せます。それはきっと人から見たら愚かな行為なんでしょうね。でも、これが私なんです。

エントリーナンバー13
作品名 ゲームの故郷で
作家名 あとり綿市
あらすじ

人は0からモノを作り出す事は未だに出来ない。パンを作る為に小麦粉がいるし、物語を作るにもその元ネタみたいなものが必ず存在する。つまりは、この世に100%のオリジナリティーなんて存在しない。ゲームも同じ。
某巨大掲示板で有名になったノベルゲーがある。キャラの後ろに映るモザイクのかかった背景だけを頼りに先輩と僕は元ネタを探し始める事にした。車内で先輩が喋るゲームの内容を聞くうちに僕は何かを思い出す。


エントリーナンバー14
作品名 桜吹雪は今日も舞う
作家名 七瀬ざくろ
あらすじ

親の都合で東京から地方都市に引っ越してきた立国誠は朝から憂鬱だった。なれない土地で上手くやっていけるのか? そんな不安が頭の中を駆け巡っていた。しかし、下校時にはそれは杞憂と呟く。学校には、ひまわりのような笑顔をする朝名奈々、面倒見の良い学級委員長の佐々木ゆな、勝気で男っぽい若宮ぐりこ、天然ボケの安藤めぐる、ドッチボールに誘ってくれた田島海人etc.と、クラスは立国を盛大に迎えてくれた。
こうして、立国誠の新たな生活が始まる。

エントリーナンバー15
作品名 追憶ハイウェイ
作家名 斉藤せち
あらすじ

目が覚めた私は車の助手席にいた。横を見ると見知らぬ男が血走った目をして運転をしている。確か、私は会社を出て電車に乗って……上手く思い出せない。
横の男は、私の意識が戻った事に気付くと「すまない」と何度も謝ってくるのだ。なんでも、私は誰かに拉致され幽閉されていて、彼がそこから解放してくれたらしい。……胡散臭い。しかし、高速で走る車からは逃げる事ができない。

エントリーナンバー16
作品名 週末親子
作家名 斉藤せち
あらすじ

家に帰った俺に、奴はケーキの入った箱を持ちながら誇らしげに寄ってくる。そうか、今日は日曜日だ。奴が家にやってくる日だった。いつもなら友達の家に泊まりこんでいたのに、夏休みは曜日の感覚がなくなって困る。「カイト、お帰り」奴の発する言葉一つ一つがムカつく。俺は奴を無視して自分の部屋に逃げ込んだ。奴は人殺しなんだ。仲良くなんか出来ない。

今日はここまで。序盤で出来るだけ話の幅を広げて中盤でもっと広げて、終盤に血の小便出しながら必死に広げすぎた大風呂敷を畳むのが藤田和日郎の手法だが、私はそんな怖い事できない臆病者です。
今期の目標は「微妙なリンクです」