ミスミソウ(1巻)/押切蓮介

押切蓮介といえば、ホラー系ギャグ漫画家として有名ですが。
ホラー系ギャグ漫画家とは、古今問わずに真のホラーを描ける人が多いです。(ex,梅図かずお、諸星大二郎……etc.)
ということで、押切蓮介の「ミスミソウ」を読みました。



あらすじ:田舎に引っ越してきた主人公はクラスメイトから陰湿ないじめを受け続ける。教師に助けを求めようにも教師は及び腰で役に立たない。じっと卒業式まで耐えようと決める主人公だったが、そんな彼女を嘲笑うようにイジメはエスカレートする。ある日学校裏の産業廃棄物で満たされた穴に落とされる。寒さに耐えながら外に這い出た彼女だったが、目にしたのは轟々と燃え上がる実家だった。


感想:この作品において押切蓮介は「トラウマになる漫画を目指します」と意気込んでいるように、とてもとてもダークです。「でろでろ」系と勘違いしてみた貴方はとても残念。「ゆうやみ決死隊」一巻の後半辺りが今までの流れを変えるように暗かったのはこの繋がり(内容ではなく執筆時期が同じ)ということなんでしょう。
ただ一つの問題は押切蓮介の画風って、恐怖を煽られない事がちょっと残念。劇画タッチだとそこら辺を絵の力で怖がらせる事が出来ると思うので、是非あの画風でトラウマを植えつけられるストーリーにして欲しいもんですよ。
終った後に「キャリーみたいだったな」なんて感想させず「俺、もう人を信じられない」と寝小便をちびるくらいの奴を是非。

ミスミソウ 【三角草】 (1) (ぶんか社コミックス)

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追記、
都会者へ、
田舎なんてそうゆう閉鎖的なもんだから。
旅番組見たり「ひぐらしのなく頃に」やって、「わたし、田舎で暮らしたい」なんて言うのは浅はかだぞ。
マジで祟殺し編の沙都子みたいな目に遭うぞ。(場所によるし、現在は少ないけど……)
とかく、田舎に住む人間としては田舎に夢を抱くなんてありえない。