リア充

昨今巷を賑わせている『リア充』について考えていた。
まず、私はその意味・語源から調べる事にした。
リア充とは「実際の現実の生活(リアル生活)が充実している人間のこと。ここで言う充実とは、端的に表すなら「コンパ・サークル活動」である」by,はてな
と、書かれていた。
元は、2chの大学板orVIP板から生み出された言葉のようで、私のような凡人が知らずともおかしくない言葉の一つであった。


しかし、充実している人間とは実在するのだろうか?
外見もよく、彼女がいて、友達も多く、学業なり仕事が順調で、金があり、家族が健康・存命している人間は他者からすれば随分恵まれた生活を送っているように思われがちだが、その恵まれた人だって、その人なりの悩みというものは存在するだろうし(ex.真性包茎とか、奇特なフェチの持ち主だった)
人間というものはやはりどこかに不満を持っていないと向上心を失うし、向上心無き所はいずれ腐っていくだろうから。
充実した人間なんてものは他者評価でしかない。


また、リアルを充実している人間という事は、裏を返せば、仮想現実では非難されているという事であり、そのリア充さんは、実生活では誰もが憧れ、見た者は嫉妬の炎に身を焦がしながら臍を噛み千切るほどの素晴らしい生活を送っていても、毎日のようにスパムメールが携帯やパソコンに送り込まれ。ブログを立ち上げればエロサイトのトラックバックが勝手に張られ、内容も2chに張られてその派生で双葉辺りで擬人化されて『リア充タン』とかいうキャラで馬鹿にされ、盗撮された自分の生活をニコニコ動画に晒されて「うほ、いい男www」「通報しましたwww」「ちょ、これ本物のリア充タンw」とかコメントが流され、マイリスト工作で常にランキング上位に置かれ、東方のBGMを使った「リア充は大切な仮想現実を盗んでいきました」とかいうMADが製作され、それを見た京アニがネタにして、絶望先生の黒板には「リア充ww」とか書かれ、夏のビックサイトの一部に「リア充コーナー」が作られ驚くほどの売り上げを見せる。その流れに各エロゲ会社がリア充を題材にしたエロゲが作りそれも大ヒット。その流れにやっと気付いたマスメディアが朝から晩まで「今は『リア充』が熱い」とワイのワイのの大賑わい。終いにはリア充に詳しい大学教授の登場や、『リア充』というタイトルのドラマの制作も始まり、主演を演じた妻夫木さんの演技力のお陰もアリ、木曜22時と放送時間に関わらず月9を越える視聴率を獲得。そこからマルチメディア展開が始まり、wiiでゲーム化、アニメ化、映画化、漫画化。どれも大ヒット。海外にも飛び火してハリウッドでリメイク確定。


盛り上がる『リア充ブーム』だが、当の本人には一切知らされず、また彼の家では携帯が圏外になる