ミスト

全ての物事に於いて、人間のする行動は二つしかない。
「目を逸らして逃げる」か「対面して戦う」か。


あらすじ:とある田舎町に嵐が訪れる。嵐は木々や民家を破壊して明くる日には去っていくのだが、その場に『霧』を残していく。
「『霧』の中になにかいる!?」その言葉に踊らされ、町人はスーパーに逃げ込むのだった。

感想(極力ネタバレ無し):原作がスティーブン・キングと聴いていて、ただのホラーやパニック映画にはならないだろうなぁ。きっと最終的には「人間が怖い」的な日本ホラーの定番に持っていくのだろうと期待していたが、いい意味で裏切られた。
『霧』の恐怖もちゃんと表現されているが、それ以上に閉鎖空間に閉じ込められた人間達の狂気がよかた。理解しがたい『霧』に対して、「命を守るために戦いを挑む者」「日常と照らし合わせて存在を否定する者」「宗教に救いを求める者」「力ある者に意思を委ねる者」誰もが各々で考えて自分なりに行動していく。誰が間違いと言う訳でもなく*1お互いの主張がぶつかり合い、反発して確執を生む。


個人的な意見とすれば、特定の神を信じていない私にとってあのメンヘラっぽいおばさんが終始むかついて、その場に居たら誰よりも早く殴り飛ばしていたのかもしれません。


ともかく。面白かったです。
ラストのオチも秀逸で、上映後に前の席のお姐さんの「待てばよかったのにね」の言葉にそれを言ったら身も蓋もないだろ!? 呆れてしまいましたが。

*1:もし、間違いがあるとすればそれこそ「異常な世界」そのものだと思う