おろち

あらすじ:『門前家に生まれた女は29歳になると不幸になる』そんな門前家に生まれた「一草」と「理沙」の姉妹に興味を持った永遠の時を生きるおろちはその行く末を見守る事にした。


感想:
ひぐらしのなく頃に」において、惨劇回避の一つとして観測者であった羽入が舞台に上がった事がある。これは良かった例。
しかし、「おろち」では、門前家を見守るはずだったおろちが葵を助けてしまった為に、観測者から急遽舞台に登場してしまった。映画の最後に、おろちは姉妹の世界が歪んでしまった理由を「人間の欲」だと言っていたけど、実際はあの時おろちが葵を助けずに観測者として門前家を見守っていれば、葵の告白は無くなってしまったものの、姉妹仲良く行ったんじゃないかと思う。


ともかく、邦画としてはかなり良い出来栄えで、主演の谷村美月を綺麗に食った木村佳乃の熱演は一見価値あり。もちろん中越典子もいい演技をしちえたけど、木村佳乃の狂った女の演技は見ているこちら側が痛みを感じる演技だった。
内容も、オチをある程度予測できるものの、その予測を否定する出来事の連発にラストの終わりには人の業に気持ち悪さが残る。
しかし、その気持ち悪さが映画に苦味として残り映画の奥深さを増しているように思えた。


続編できないかなー。