ハッピーフライト

アクション映画やSF映画はハリウッドに任せておいて、大人数が入り乱れての乱戦は人口から考え見て中国やインドに任せて、日本は軍襲撃もとい群集劇に力を入れるべきだと痛感したよ。
矢口監督あんた最高だよ!
専門用語連発なのにストーリーが分かりやすく、特定の主人公やヒロインがいない。登場人物全てに問題と解決がある話の流れは本当に面白かった。
昔、三谷幸喜氏が「ラジオの時間」「12人の優しい日本人」では持っていて、最近の「有頂天ホテル」や「マジックアワー」で失っている。「問題児ばかりが登場して、バタバタはしているうちに各個人の問題を個性に変え大問題を解決する話」を地で行っていて本当に面白おかしい2時間弱だった。(最近の三谷幸喜作品の場合は、知り合いの俳優を多用し過ぎな所と、凝った演出に力を入れている所がダメだと思う)


特に、飛行機にトラブルが発生した時に、乗客の安全を第一に考えて日本に戻る選択肢をする辺りは実に日本映画っぽく、またリアリティがあってよかった。きっとアメリカ映画なら、無理矢理ホノルルまで飛ばすシナリオにしそうだし、何も考えずに日本映画の弱点であるアクションを克服しようと思っている浅はかな日本の監督なら「映画だから」を言い訳に無茶苦茶なシナリオにする所を、あえて日本に帰還。
実に日本映画っぽくて面白かった。


CMやタイトルからスチュワーデス物語みたいな話を連想している方は、2割くらいの正解で、キムタクの「GOOD LUCK」を連想している方は大きな間違いです。



これは飛行機に携わる全ての人間が主人公の物語であり、何故に飛行機がこの世で一番安全な乗り物か分かる物語です。





余談。
岸辺一徳パトレイバーの後藤課長に見えたのは俺だけかな……。