「空の境界」痛覚残留

今回の空の境界を観てとてつもなく大事な事を発見しました。
今回の空の境界は、「うわぁー生理痛ってマジきついわ。いや、マジで」と苦しむ女子高生に、式さんが「なら、子宮取ればええやん」と言う話なのですが。いや嘘なんですけど。


本当のあらすじ:巷で起こる連続怪死事件の犯人であり異能力者の浅神藤乃と、それを追う両儀式黒桐幹也の話。


感想:
まず発見した事。
このアニメは、いや全てのライトノベルはどんなに異能力や異次元やハーレム展開があろうとも、『共感が必要だってこと』
作者が子供の頃に感じた恐怖体験や不思議な出来事、表現できない感触。等を物語の中に入れる事で、視聴者(読者)に世界観が突飛ではなく、受け手のすぐ隣で起こっている様に感じさせる効果があるということ。
例えば、昔から犬が怖い男がいるとする。
男は小さい頃に犬に追いかけられた記憶から犬が恐怖対象になっていると思っている。
しかし、親戚との会合にて、犬に追われた記憶よりも、犬に追われて咄嗟に逃げ込んだ先の家の人間が不法侵入した幼き頃の男に叱った事が原因だったと知る。
つまりは、犬に追いかけられた恐怖よりも、誰にも助けてもらえなかった恐怖が犬への恐怖の根源だと分かる。


こんな話を書けば、犬好きの人間が読んでも、「あぁー確かに誰も助けてくれないのって、孤独で怖いよね」等と共感してくれるわけだ。
さすれば、その後、念動力を操る女子高生が出ようとも、ツンデレ魔法少女が出ようとも、それは単なる記号でしかなく、犬が怖い男と感情をリンクしやすくなるわけだね。



三作目にして勉強になった。
二作目で観る事をやめようと思ったけど、こんな発見が出来るなんて大収穫だよ。
肝心の内容は、一作目で散りばめられたキーワードの回収(何故、式が義手なのか。とか、直死の魔眼の能力とか)と、浅神藤乃の紹介でした。


余談。
前作の感想の最後に「もうセックスでもすればいいじゃん」と書いたら、今作の出だしがセックス場面で、驚いてお茶吹いたぜ。