劇場版天元突破グレンラガン 螺巌篇

あらすじ:紅蓮篇の続き。

感想:
ちょっと長くなるので、簡単に感想を知りたい方の為に最初に総括して一言であらわします。



『そんなに全力で殴ったら、俺だって泣くよ!!』



「人間の筋力は本気を出しても本来出せる性能の60%〜70%しか出せない」
という話は、漫画なり映画なりでよく聞く話です。
これは本当の話で、持てる筋力を100%出すと人間の身体の方が付いていかず身体が壊れてしまう為に、人間は無意識の内に力をセーブして使っているという話です。
これは、人間の筋力の話ですが、ストーリーを作り出す上でも同様の事が言えたりします。
一つの話を作っていると、次々とアイデアが浮かぶ事があります。
しかし、そうして生まれるアイデアを次々とストーリーに絡めていくと、ストーリーに矛盾が生じ、纏まりが付かなくなってしまう訳です。
だから、大概のストーリーはよほどの整理整頓が出来る人間でもない限り、生まれたアイデアを100%活かさず、思いついたアイデアを残して「このアイデアは次の作品に取って置こう」とか「この話に区切りが付いたら、このネタで行こう」なんて具合にします。


しかしながら、この螺巌篇は違いました。
とにかく持てる全ての力をつぎ込んで製作されています。TVシリーズにおいてどうでもいいシーンは全カットで新カットや新演出のてんこ盛り。製作陣の熱意が半端なく、それが主人公の何度倒れても立ち上がる不屈の闘志と相成って、滅茶苦茶のやりたい放題。
ネタバレしたくないのであまり内容には触れませんが、最後の怒涛の展開は唖然としてしまいました。



本当にガイナックスらしい映画でした。