カイジ 人生逆転ゲーム

あらすじ:連帯保証人になったカイジが友人の借金を返す為にギャンブルクルージングに乗り出す。口癖は「悪魔的な美味さだぜ」


感想:
原作を大まかに再現しつつ、女子供が引かないように痛いシーン(耳を切ったり、指切ったり、焼き土下座)を省略し、ヒロインに天海春香天海祐希(42)さんを原作では男性だった遠藤を無理やり女性にして登場。
原作の作風にビジュアルをあえて似せる努力をせずに演技力でカバーする藤原竜也さんや香川照之さんの演技に脱帽。特に香川さんの利根川の熱演はちょっと感動する。
それに対して、会長を西田敏行って……それもなんかコントみたいな付け髭とカツラという仮装で登場。そこは森繁だろ……。
原作では主人公の心理だけで一話が終わる事なんて良くある漫画だが、(そこに心理戦の重みが出るのだが)映画版でそれをすると長くなるので(2時間半くらいあったから十分長い映画だが)テンポ重視の素早い展開で進む。その素早い展開のせいで、カイジの地下帝国での苦労があまり感じ取れる事が出来ない事がちょっとガッカリでした。
総括すれば、監督の現代の無気力な若者に喝を入れようとするシーンが多く暑っ苦しい場面や台詞が多く観られるが、それをマイナスにしても面白い映画。
でも、原作を知らない人からすれば、展開の速さに困ってしまうのかもしれないな。