『限界集落(ギリギリ)温泉』第一巻
ふらっと寄った書店にて鈴木みその新刊を見つけてふらっと購入。ふらっとの出会いがフラットでない衝撃を与えてくれた。
あらすじ:落ち目のゲームクリエイターの「溝田」は逃げ込んだ過疎村にて、廃業寸前の温泉宿を営む親子に出会う。その夜、温泉宿を廃墟だと勘違いしたネットアイドル「アユ」が迷い込み、そのアユを見た溝田は温泉に誘ってくれた息子を助ける為に温泉宿を復興させるために行動を始める。
感想(若干ネタバレ):
溝田のネットアイドルを上手く操作してそのファンを過疎村に誘い込み、ファンからさまざまな方法で金を搾取する方法がまるで昔どこぞのアイドル事務所のツアーを髣髴させた。
鈴木みそは前作の「銭」でいろいろと世の中の金儲けの汚さや際どさを観てきたが、今作は金儲けをしつつも「過疎村に活気を持たせる方法は?」という現実問題に真っ向からユーモアをたくさん盛り込んで挑戦している姿はとても面白く。登場人物はどれも一癖ありながら何処かで見たことがあるような人ばかり。伊丹作品のように大勢の人がワイワイ言いながら一つのイベントを成功すべく盛り上げていく過程は観ていて途轍もなく楽しいです。
- 作者: 鈴木みそ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2010/02/25
- メディア: コミック
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