ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日

あらすじ:世界征服を狙う悪の結社『BF団(ビッグ・ファイア団)』と彼らの野望を阻止する為に立ち上がった正義のエキスパート集団『国際警察機構』の戦いの話。


感想:
ジャイアントロボ」と銘打っていても、あの原作クラッシャー今川泰宏にかかれば意図の容易くぶっ壊れる。もちろんジャイアントロボは出てきますし、操縦者である金田大作を軸に話は進みますが。この巨大ロボットジャイアントロボはこの劇中ではあまり強いキャラクターではありません。なんせ、手から衝撃波をだして空を飛ぶ男、生命を塵に還す鈴を持つ男、テレポート出来る女、幻術使い、矢を雨の様に降らす男などと超能力者のオンパレード。ジャイアントロボの敵は、機械のエネルギー源(シズマシステム)を無力化するバックベアードみたいな超巨大鉄球。ぶっちゃけジャイアントロボは単なるロボットで主人公金田大作はロボットを操れるだけのただの子供です。まぁ、その単なるロボットとただの子供が苦しんだり悲しんだりして何かを得て敵に立ち向かう事がカッコいいんですが。
序盤からジャイアントロボを使って戦果を上げ悦になる大作。敗北を味わい大事な人を失い。敵の真意が分かり、敵が少しだけ違った人生を歩んだだけの自分の生き写しだと気付き戸惑い、正義と悪に悩み、悩んだ結果、前に進もうと大事な人をジャイアントロボと一緒に守ろうと誓う。なんとも燃える展開じゃないですか。
この話、敵側の幻夜の描写も多く描かれていて、幻夜の父からの遺言を守って地球を止めようとする執念は悪事を行っているのだと分かっていながらもちょっと応援したくなります。気付くと国際警察機構とBF団は戦っているはずなのにみんなを応援したくなる。世界の滅亡とか存命とかそんな事よりも己の信念の為に命を掛ける男達の物語。まさしく「漢達のカーニバル」です。
キャラクターを横山光輝作品からスターシステムでいろいろ出てくる事も楽しいですよね。敵のボスがバビル2世で国際警察機構のボスがヨミとか善悪逆転のキャスティング。味方に水滸伝キャラ、敵に赤影や諸葛孔明魔法使いサリーとかやりたい放題。
自分的にはこれほど面白いアニメがあったのかと驚愕して感嘆してしまった作品なので方々に薦めたいと思います。
気に入ったらDVDボックスを買うのだ。特典満載でケースが薄いので場所を取らなくていいぞよ。

ジャイアント ロボ THE ANIMATION 地球が静止する日 CUSTOM COMPOSITE BOX [DVD]

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