マーベルゾンビーズ

あらすじ:宇宙から飛来した未知のウイルスによって、地球上の生命はゾンビ化してしまった。地球上の生命、そうウイルス感染は人類だけではなくマーベルヒーロー達も同様だった。ゾンビ化したマーベルヒーローズは飢えの渇きから肉を捜して町を練り歩く。


感想:
アメリカで大ヒットゾンビ漫画『ウォーキング・デッド』の原作者『ロバート・カーグマン』が執筆した「マーベルヒーローがゾンビになったら?」というどこかドリフ大爆笑の「もしも…」コントを彷彿させる話だが。これは本当にゾンビ化したマーベルヒーローが共食いとかしちゃっているイカれた作品である。
著書を手に取った時に、どうせゾンビ化したヴィランとヒーローが戦ったり、ゾンビ化した仲間を悲しみつつ倒すゾンビ映画の王道的な話なんだろうと物語の跳躍度の目測をつけていたのですが、読んでみたら、主人公達がゾンビでした。
ゾンビ映画には、あまり詳しくない私ですが、今まで観たゾンビ映画は未感染者対ゾンビという構図ばかりでした。
それもそのはず自分が考えていたゾンビは「歩いて(近年は走ったり銃を扱ったりするらしいですが)人を襲い噛み付く死者」というイメージの為、ゾンビを悪役というより野犬や災害と捕らえていたのでゾンビ側からの物語など思いも付きませんでした。
しかし、マーベルゾンビーズはゾンビになったヒーローは思考し会話し協力し、時に対立して飢えをしのぐ為のでゾンビ側から物語が進むのです。
「そんなのゾンビじゃない」とお思いでしょうが、それらのヒーロー達をコミカルに描いているので「こんなバカげた内容を批判しても批判するコッチがバカっぽい」と呆れて観れるという訳です。なかなかの策略。
ヒーロー達の壮大で下らないコントのようなこの作品は正しく怪作。
これは流行るはずだ。


マーベルゾンビーズ (MARVEL)

マーベルゾンビーズ (MARVEL)