ゴーストライダー2

あらすじ:前作から数年。ゴーストライダーの暴走に怯えながら隠れて暮らすジョニー・ブレイズは、ある神父からその身に宿したゴーストライダーの呪縛を解く代わりにある少年の保護を依頼される。



感想(ネタバレ無し):
昔々、お金が無かったマーベルが自社の漫画*1の版権を売りまくり、いろいろな映画会社が版権を買ってマーベル作品の映画を作った。
その後マーベルはディズニーに拾われてお金持ち会社に成り代わり、当時売った漫画の版権を映画会社に返して欲しいと叫び続けている。
ゴーストライダーもその一つで版権は現在ソニー*2にある。第一作の『ゴーストライダー』を製作した2007年以降、音沙汰がない姿を見てマーベルサイドは「映画作らないなら版権返せ」と言い出したので、契約更新の為だけに作られた映画がこの『ゴーストライダー2』である。
どうしようもない大人の問題で作られた映画なので案の定、出来が悪い。


ジョニーをゴーストライダーにした悪魔メフィストが、前作ではピーター・フォンダが演じていたが、今作ではロアークに名前が変わり、キーラン・ハインズが演じている。
内容は、当たり障りのない内容であった。
予告から、アームズの高槻涼のように内包する巨大な力を恐れながらも力の解放による快感を知ってしまった主人公のジレンマを観たかったので個人的にはそれなりに堪能は出来た。
しかし、前作はCGレベルが拙くゴーストライダーの頭骨のCGなんぞ首に座っていない酷い出来だったが、シナリオが王道なヒーロー映画として面白く、イージーライダーをオマージュするバイクやヘルファイア・ペナンス・ステアと必殺技も分かりやすくその世界観に入り込めたが。今作はCGレベルは上昇していて燃える骸骨や最初のコミック調のあらすじなど映像美は良かったが、肝心のシナリオがゴーストライダーらしさが薄く、登場する悪魔の数が少なかったりカトリックなどの宗教が介入した為かいまいちノリが合わなかった。


しかしながら、ニコラス・ケイジのやる気だけは高く評価したい。
薄ハゲた中年のおっさんがバイクに跨りノーヘルで発狂いたり、アクションをこなすシーンなどはとても魅力的である。


この作品によって当分ゴーストライダーは映画版アベンジャーズには出る事はないだろうが、壊滅するNYでアベンジャーズ達がピンチの時にヘルバイクに跨ったニコラス・ケイジが登場するシーンがいつか見たいものである。

*1:ゴーストライダーはマーベルが他社から買った版権だが

*2:コロンビア