絶望に効くクスリ
そんな自分を変えたのは一冊の漫画本からでした。
『絶望に効く薬Vol.2』
絶望に効くクスリ―ONE ON ONE (Vol.2) (YOUNG SUNDAY COMICS SPECIAL)
- 作者: 山田玲司
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2004/10/05
- メディア: コミック
- 購入: 2人 クリック: 24回
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こ、これは!!!買うしかない!!!家に帰ってじっくり読まなくては!!研究しなくては!!
さっそく購入して家に一人っきりになると読書……そして読了。
絶望崩壊。
内容は一漫画家の山田玲司氏が絶望に効くクスリを探していろいろな著名人に出会いインタビューしてその人の人生や考えを漫画にする。インタビュー漫画です。
自分は2巻に収録されている「町田康の回」にやられました。(町田康氏を知らない方はブログの町田康の文字をクイック。経歴だけはわかります。)
パンクロッカーで17歳でデビューしたものの、6年間の活動でヒットがなく時代に無視し始める。その後、ブルーハーツが現れ、町田康(その時は町田町蔵)は闇の中へと消えていった。
普通の人ならここで「もうあかん。ダメみたいやな。」なんて思って諦めるか、「俺は負けねぇ」と思い地道にバンド活動を続けるのどっちかだと思いますが…、
そのときの町田康は、こう言いました。
「どんなに頑張っても売れないなら、俺は何もしない!!!」
そんなこと言ったって人間案外何かするものです。だって何もしないって怖いから。でもそこが町田康のすごい所、ほんとに何もしない。日がな一日、酒呑んじゃあTVの時代劇を見る日々。または、図書館に行って本を借りては読む。
僕が言うのもなんですが、本当のダメ人間です。
そう、普通の人間ならダメ人間になってしまうでしょう。そこがパンクロッカー、反抗心の塊!ダメ人間になってたまるカイ!!!!ってな感じで、町田康は「作家」として世界にカンバックしたわけですよ。
96年に出した「くっすん大黒」は芥川賞候補になり、後に出した「きれぎれ」で芥川賞を受賞。最近出した「告白」は谷崎賞を受賞。
才能だけでは無いです。一度底に落ちて表舞台から消えても復活をとげるそのガッツ。感服しました。
それで町田康作品を読み漁り、「パンクロッカーの書く小説は世界に対して反発した心がある。」これが表現における自己の現し方か!!!なんて考えて中島らも、大槻ケンヂ、みうらじゅんと続きました。その後も町田康作品のダメ人間主人公に好きになり、ダメ人間小説を探し滝本竜彦、三浦しをん、舞城王太郎なんてぐわいに読み進めました。それに伴って自分の内面が変化していきました。
まずはTVゲーム卒業。どんな新作ゲームが出ようと、小説のほうが数倍面白いので買うことを辞めました。元々ストーリー重視でゲームを買っていたのでこれは当たり前の結果だったと思います。
漫画半分卒業。漫画がつまらなくないです。読みたくないほどではないですが。まぁ、流し読み。週間連載にありがちなその場しのぎのストーリーにげんなり。夢や希望があればどんな目標も叶うという考えは、果たして本当に素晴らしい教育なのか不信感が募る日々です。
まぁ、今日はこんな風に自分の読書遍歴を書いたのはコレ↓を読んだためです。本当に考えさせられる本なので是非読んでみてください。(まずは立ち読みか、漫画喫茶とかで読むといいかもしれません。あと、1〜5の表紙に書かれている著名人で気に入った方がいればそれから読むのもいいです。クドカンとか忌野清志朗とか相川翔、富野由悠季、水木しげるなど豪華メンバーです。コバチは町田康を大プッシュ!!モテたい男は伊東明、ヒッキーに困っている親御さんは押川剛、坊主になりたい、人生ってなんだろう?なんて考えている人は玄侑宗久。永遠の愛を知りたければ加藤登紀子、ストイックに生きたければ五味太郎なんて感じに。)
絶望に効くクスリ―ONE ON ONE (Vol.5) (YOUNG SUNDAY COMICS SPECIAL)
- 作者: 山田玲司
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2005/09/01
- メディア: コミック
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追伸。あっ、携帯復活しました。