春の雪
いろいろあったが、ちゃんと映画の感想を書こうと思う。
貴族の清顕と聡子の成長と忍ぶ愛の物語
序盤の清顕の青臭い行動はどこにでもある思春期の青年の心をうまく表現している。その一方、同年齢と思われる聡子はそんな清顕に情熱的に愛を送る。
二人はある事情でお互いの恋愛を世に出すことが出来なくなった。忍ぶ愛である。いや、最後まで見て思うのだが、もしこの愛が忍ぶようなものでなければ二人の物語がこんなにも激しく炎のように燃え上がらなかったかもしれない。
巷では正しい日本語やら美しい言葉なんてテレビ番組が横暴しているが、私は言葉とは川の流れのように時代に合わせて変化するものが普通だと思うのであまり好きになれないが、
この作品には多くの素晴らしい言葉が含まれている。改めて三島由紀夫氏の言葉選びの才に圧巻した。
この作品は悲劇である。アメリカ映画のようなハッピーエンドもなければ、フランス映画のような中途半端な終わりでもない。しかし、この作品の原作は文学である、文学とは悲劇でなければならず、これをただ涙を流し悲観するのではなく、この悲劇の中で我々は素直さと純愛を学ばなければならないと思う。
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