BIG MOUTH(Rhymester)

爆笑問題が好きですが、浅草キッドも好きです。二組は芸能界における同じポジション(時事ネタを扱うお笑いコンビ)のせいか、爆笑問題太田の口の悪さが原因か、仲が悪いようです。
まぁ、太田さんの口の悪さは立川談志さんゆずりですから、しょうがない気もしますけど。

浅草キッドの「浅草キッド」ってドラマ知ってます?いや、もしかしたら映画かも知れませんけど……。
ビートたけし著「浅草キッド」を浅草キッドが主演したモノです。
内容はフランス座で見習い芸人として働いていたビートたけしの半生を描いた作品。劇中ではビートたけし役は水道橋博士が演じています。
三年くらい前、深夜に再放送していたのを見たのですが今も覚えています。
まったく売れず、舞台に上がっては失敗ばかりするビートたけしは師匠に芸の稽古を付けてもらえず、延々とタップダンスの練習をさせられます。階段の踊り場、店先、屋上。暇さえあればタンタンタンとタップを踏む日々。「芸人になりたくて入ったのに何で俺はこんなことしてるんだ?」と不満の表情を浮かべてタップを踏むのです。
今の北野武作品を見るとそのタップがいい味を出しているのですが、まぁ、当時のたけしにそんな事知らず不毛な作業に嫌気を出しながら続けるという話があります。

おいらにとって一番心に残る映画&ドラマのシーンは、ショーシャンクの脱走したシーンでもなければタイタニックが沈むシーンでもなく、浅野陽子に告白する武田鉄也でも、刺された織田祐二でもなく。
ただ屋上で水道橋博士がタップをするシーンなんです。
あの小さな雑居ビルの屋上で不満な顔してタップを踏む姿が一番心に残り、苦しいときに思い浮かぶシーンなんです。


ブログで紹介したところ残念ですが、この作品はビデオやDVDに収録していないらしいです。(amazon調べ)
残念です。どこにお願いすればいいのかわかりませんが、誰かDVD化を。

てことでI LOVE 浅草キッド


浅草キッドも毒舌ですが、もっと毒舌、いやビッグマウス亀田興毅が前哨戦7ラウンドTKOで勝ちましたね。
いやぁ、さっき見てましたけどカッコよかったです。
ただの虚勢ではなく実現しちゃうのが男の鏡です。
そんな興毅を見るとあまりにもヤンマガ連載中のRIN[リン]と同じでもはや預言書のようで新井英樹に脱帽。
RINになる前の作品であるSUGERでスポーツ記者の三好はボクシングの魅力。
つまり観客、ボクサー、トレーナー全てが求めるものをこういってます。



ボクシングの本質的魅力とは天才待望であり英雄願望である。


その通りだと思います。日本人は比較的努力する者、何度も失敗した者つまり敗者に感情移入しやすい傾向がありますが、ボクシングのような才能がものを言うスポーツにおいては違うと思います。(努力とか経験なんてものも必要だと思いますが、その割合は低く才能さえあればどこまでも昇れるものだと思います)
このスポーツ完成型、理想の形はいかに相手に殴られず自分のパンチを当てて行くといった簡単なものであります。それはどこか戦争のように敵を殺した数=英雄となりうるようにシンプル。
そのシンプルなスポーツの中で皆が求めるものは圧倒的な力。
元々、この世界は不条理で欺瞞が満ちています。そんな世界である意味、もっとも公平スポーツであるボクシングにおいて最強の冠を持つ者に畏敬の念を払うのは当たり前ですよね。

長々となりましたが、とにかく亀田興毅おめでとう。次の世界戦(決まってないけど)ガンバレって事で。