WACK MAN(LITTLE)

今日はちょっと真面目に……


昔、入手先は忘れましたが、『どんな人間にも一瞬だけ天才になる方法』を聞きました。
それは、とても簡単な事でなにも道具を使わないで一瞬だけ天才になれるそうです。
知りたいですか?
なら、教えてあげますけど、絶対に使わないで下さいね。そう、絶対に。
天才になる方法。それは、狂気に落ちるということらしいです。
抽象的でなんとも言えませんでしょうが、狂気に落ちさえすればどんな人間にだって天才になれるそうです。
狂気に落ちる方法は人それぞれでマニュアルなどありませんが、ヒントはキッカケだそうです。キーワード、ある出来事、ある人物、ある物。など、何でもないあるモノがその人を狂気に落としたりするそうです。
もちろん、普通に生きていたら、キッカケに出会ったとて常識や良心がありますから落ちづらく、落ちるにはその人の精神状態が大事だそうです。
それが『絶望』本当に生きることすら辛くなっても死ぬに死にきれない深く重い絶望がその人の心に宿っている時にキッカケに出会えさえすればその人に『狂気』という壮絶なエネルギー宿るらしいです。


そんな事を思い出したのは、今日コンビニで読んだ『ソウルイーター5巻』
今年流行の死神漫画です。
その中の阿修羅という、まぁ、たぶんボスキャラの出生がそんな感じでした。
阿修羅は極度のビビリでいつもオドオドしていたそうです。いつも何かに恐怖を感じていて全ての人間に対して猜疑心を持ち、顔を見られるのを極度に嫌っていつも顔を長いマララーでグルグル巻きにしていました。
死神なので悪人の魂を刈る仕事をしていたのですが、いつの日から刈りに行った悪人に返り討ちにあうんじゃないかと不安になり、次第に力を渇望するようになりました。そのうちに罪の無い人の魂さえ刈り始めて……。


と、まぁ、簡単に話せばこんな感じ。
そこらの悪役と違うのは野望や鷹揚とした態度でない所。不安による力の渇望は今のクソ餓鬼のようです。

阿修羅繋がりで舞城王太郎の『阿修羅ガール』に出てくるグルグル魔人もそんな感じでした。ヒッキーのくせに虚栄心だけは人一倍大きくて人を殺す自分に酔う酷い人間だけど、ふとした事で主人公とグルグル魔人の精神が同一される事態が起きた時に、主人公はグルグル魔人と自分はなんにも変わらない。自分は人を殺した事もなければ、グルグル魔人のような過激な行動は出来ないと思うけど、自分の中にだってそうゆう危険視すべき感情や思想は少しあるから、ただ、今はそれが小さいだけで、まだこちら側にいるだけで、いつか、ある時、急にそっち側に落ちるかもしれない。と言っていたので印象的でした。


話が脱線しましたね。
狂気についての僕の考えはこうゆうものです。落ち方を書きましたが、くどくなりますが
絶対に使用しないでください。狂気に落ちたくなくてもふとした時に落ちてしまう事が人生を生きる上で多くあると思います。普段真面目な人が犯罪を犯してしまう理由に「つい魔が差して」という弁解がありますが、それはあると思います。あなたが真面目に生きてきた人生でちょっところんだけで、涙目になりグズグズ言っている時、後で狂気が笑っているかもしれないですから。
最後にニーチェの言葉を……。

怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物になることのないように気をつけなくてはならない。
深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ。

ソウルイーター (5) (ガンガンコミックス (0641))

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阿修羅ガール (新潮文庫)

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PS.
全然関係ないですけど、滝本竜彦さんがネットラジオで結婚の報告&記入式をしたらしいですね。ひきこもりのトップランナーが結婚とは……。なんだか今年はいろいろな事が起こるなぁ。
とにかく、ご結婚おめでとうございます。末永く。