Long long time Ago.

三浦しをん著『むかしのはなし』を読了。

読了後、
どぎゃーーーー。と奇声を上げながら、手に持っていた著書をベッドに投げる。
怖い怖い、俺はなんと言っても「むかしのはなし」が一番怖い。
こんな壮大な妄想を描ける三浦姉貴が途轍もなく怖い。
いや、批判するつもりじゃないよ。クリスマス・テロルを読んだ時も本を壁に投げつけたけど。あれは憤慨したから。今回はあまりの素晴らしさと著者の才能に恐怖を感じた。
あぁ、本の解説ね。
三浦しをんが日本古来より伝わる昔話(浦島太郎、桃太郎、かぐや姫etc.)を現代風&自己解釈でリメイクした短編集。はっきり言って昔話の原型はほとんど残っていない。でも、雰囲気というか残り香が微かに感じる。
前回の直木賞候補だったらしい。
それにしても、エッセイがあまりにバカ話だから、そのギャップは本当に凄い。ある人があの人は藤子不二夫のように二人の作者の合作ネームで、『三浦し』が小説を書き、『をん』がエッセイを書いていると冗談で言っていたがその通りだと思う。人の振り幅が半端じゃない。
とにかく、とても気に入ったので後で本を買い我が家の後世まで残して行きたいと思う。
読み終わった後、風呂に入ったが、ずっと感嘆が止まらなかった。
これがあるから、読書は止められないなぁ……。
では最後に。
ここらで一つ、『まほろ駅前多田便利軒』がもっと怖い。

むかしのはなし

むかしのはなし