シャレのち曇り

もちろん上州贔屓ですよ。
立川談四楼著『シャレのち曇り』を読了
立川一門が落語協会から脱退した理由と立川談四楼さんの半生を描いた作品。
立川一門が落語協会から脱退している事は知っていたが、なぜ脱退したのか知らなかった。と言いますか、これを読む限りだと、脱退理由の立川談四楼の真打試験の落第は昭和58年の5月だから、ちょうどおいらが生まれた時。道理で知るわけない。
表題作の「シャレのち曇り」はそんな真打試験の有無に於ける立川一門の動きは面白かった。春風亭小朝さんがよくテレビに出ていて、これが落語タレントだと思っていたが、37人抜きで真打になった天才落語家とは知らなかった。小朝さんが春風亭に入った理由(放任主義だから)は、この前TVで春風亭昇太さんも同じ理由の入門だった事を思い出す。(真似したのかもしれないけどね)
「前座の恋の物語」は、前座時代の初々しい体験が多く書かれていて、登場する真利子ちゃんがめちゃ可愛い。萌えって奴だね。
「借金真打」の序盤で行う真打披露会兼生前葬は面白く、六の輔の奥さんとの会話はちょい泣けた。
本業が落語家だけに文章にリズムというかビートがあって読みやすかった。内容が重複した部分も多かったけど、これは本になる事を見通してなかったとすればOK。
談志師匠の弟子への優しさが溢れていた。

シャレのち曇り

シャレのち曇り