アダプテーション

『愛することは自由だが、愛されることを強要してはいけない』
って、格言めいた事をいった人って誰だっけ?
さっき読んだ今週号の「からくりサーカス」に載っていたかな?
てことで、『アダプテーション』を鑑賞。
売れっ子脚本家が蘭について書かれた本を脚本化する苦悩を描いた作品。
先日、深夜にTVで放映していたが、眠たかったので映画名だけをノートに書き取って寝た。出だしの主人公の独白がとても印象深かったのでレンタル。
演出方法や時系列を乱したストーリー展開がとても面白かった。なによりもその脚本が面白く、脚本家が脚本家の話を脚本にしたわけだから、とてもリアルだし、話が途中からこれは本当にこの脚本家の叫びなの?それとも全く別物?と首を捻ってしまうグチャグチャぐわいが面白い。
映画と原作本と出来かけの脚本が混ざり合う不可解な世界って、何処かで味わった事があるなぁ。と思えば、去年観た「けものがれ、俺らの猿と」を思い出した。
あれも脚本の書けない脚本家がリサーチにいろいろな場所に出かけてそこで知り合う奇怪な人物によって幻想と現実の狭間のような怪しげ空間に落ちる話だ。
とどのつまりは内容的には同じって事。ただ、「アダプテーション」は最後まで見ると一貫した内容があって納得できるが、「けものがれ、俺らの猿と」はもう空間というか雰囲気を味わって終わりって感じだった。
主人公のニコラスケイジが先月観た「ナショナル・トレジャー」に比べて飄々と演技していて違和感が無かった。特殊メイクか実際に太ったか知らないけどデブだったのがまた安心感を増したように思われた。
一見意味の無いシーンが、後々の展開を示唆している事がグチャグチャ感を生かしていた。
本作の脚本家のの前作、「マルコビッチの穴」も今度見ようと思う。
てゆーか、「マルコビッチの穴」の撮影風景から始まる事もいい。

アダプテーション DTSエディション [DVD]

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