腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

本谷有希子著『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』を読破。
映画化されるとか噂で聞いていて、表紙も作者も気になっていたのでアマゾンさんに頼んで買いました。
内容と言えば、女優の才能があると自惚れている姉が両親の葬式で実家に帰ってきたことから起きる悲劇?喜劇?
内容を深く書けば面白みに欠けるので簡潔に書くとそんな感じ。悲劇と捕らえるか喜劇と笑うかはたぶん読み終わった読者の感性次第かな。ちなみにおいらはこれを喜劇と捕らえた。だって、最後面白かったもん。そりゃ確かにあの子のあの行為は凄く残酷だけど、その後の街子さんの行動がそりゃ哀れで面白くて……。
ともかく、この本、180ページくらいと短い話の中に膨大な伏線が潜まれていて情報量が半端ではないので読む人は読み飛ばしたり、こいつなんでこんな事を急に言ってんだ?と悩まずにどんどん読んで、最終的に、こうゆう事なのね、そっかだからあの時あの人があんな言動を……。と納得出来てくれれば嬉しい。
あぁ、来年の『劇団、本谷有希子』の公演絶対に見にいこ。

P.S
表紙に姉の澄加。裏表紙の妹の清深が描かれていて、山本直樹に街子も描いて欲しかった。

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ