エナメルを塗った魂の比重 鏡稜子ときせかえ密室

カガミン、カガミン
と、柊かがみツンデレっぷりを賞賛しても、孤独なレースは続いていくぅ(ミスチル風)
まぁ、柊かがみとは全く関係ないのに、どうしても作中に「かがみさん」と書かれると、カガミン♪と思ってしまう僕の脳は腐ってます。腐臭が漂うくらいに。


関係無い話は遠くに置いておいて、
最近のブーム。「このキャラってコイツに置き換えてます」シリーズ第三弾。
第一弾の「板垣寧子≒泉こなた」第二弾「戸越≒有吉弘行」と、誰にも絶賛されなかった大企画。
今回は、この作品の大多数が「さよなら絶望先生」のキャラに似ていることに気付きました。
こんな感じ
「香取羽美≒日塔奈美」(普通だと嘆く辺りが)
「中村弘≒木野国也」(負けず嫌い)
「古川千鶴≒加賀愛」(どちらも苛められそう)
須川綾香≒糸色倫」(お嬢様語り)
「島田司≒臼井影郎」(影が薄い)
「山本砂絵≒小節あびる」(なんとなく)
「王田≒久藤准」(饒舌)
鏡稜子≒三珠真夜」(怖そうな顔つきから)
と、ここまで俺の中ではマッチした。
そう、自己満足さ。


あらすじ:
カニバリズムに走る女子高生、イジメに走る男子学生、コスプレに興じる女子高生、ドッペルゲンガーに出会う女子高生、イジメに遭う女子高生、静かに過ごしたい女子高生。
全ては、密室で起きた事件を鍵に全ての謎と事件が混ざり合う。
感想:いろいろな事件が同時進行的に起きるので感想も書くことが難しいのだが、ここは主人公であり、作品中一番出番の少ない鏡稜子を軸に話すことにしよう。
鏡稜子は前作、フリッカー式に於いての主人公鏡公彦の姉に当たる人物である。それも予知能力者である。これはミステリーにとっては最大級に厄介な能力である。なぜなら、これから起こる殺人が彼女には予知されてしまうわけだからだ。殺人者泣かせの人物だと言える。だからといって、この作中に事件が起きないかと言えば違って事件は起きる。彼女曰く、「起きるものは起こる」らしい。なら、予知能力者の彼女の出番は何か、それは、事故の縮小化である。とある殺人鬼のように「静かに過ごしたい」と願う彼女は、事件の余波で起こる事件を食い止めようとある者には助言し、またある者を助ける。
結果は、無駄骨に終わり、全てのお願いどおりの結果が訪れる。彼女の願い、「静かに過ごすこと」は叶わずその結果はフリッカー式に繋がる訳だ。


元々、この鏡家サーガは、異常能力者が集う鏡家を中心に起こる事件なのだが、今作は鏡家以外にも、カニバリズムによって人の記憶を読む女子高生やら、人の血を吸う事によってその人に成り代わる女、預言者だらけのクラスと不可思議を越えた普通がある。不思議じゃなければ普通で無いような世界だ。
その中で、学生の閉塞感に苛む姿が描かれていて面白かった。
トリックは相変わらずの悲惨だったが、それはそれでアリと思える。だって佐藤友哉だもん。
ともかく、早く鏡家サーガ次回作を書いててくれよ。
カガミン♪