ブリッジ

あらすじ:
世界一の自殺スポットである金門橋
一年間、金門橋を映した4台の固定カメラを通じて「自殺」を取り上げるドキュメンタリー作品。
感想:
真面目な感想を求めている方は、僕の駄文を読むよりもこちらの記事をお読みください。
http://d.hatena.ne.jp/hachi_gzk/20071212



はい、ここから駄文ですよ。
中学生の頃、近所の橋から身を投げた女性がいる。
その話は聞いてから、数ヶ月いや日数からすれば数週間かもしれないがとにかく僕の感覚では長い間。その橋を避けて暮らしてきた。
その橋を渡ると、川から亡くなった女性が現れ、僕を川底に連れ去りそうで怖くてたまらなかった。
とある日の夏の夜。
僕はその恐怖と対峙した。
人けも車も無くなる深夜にその橋を歩いたのだ。
橋の真ん中まで歩いた時、欄干を強く握り見下げた川は黒く、ビニールの帯のような姿だった。いくら見ても川から女が出てくるような様子は無かった。目を凝らして耳を澄ましても水の流れる音と遠くで聞こえるサイレン。そして黒い帯。
呆気にとられた僕はそのまま橋を歩ききった。
場違いの明るさで存在感を現すコンビニで確かコーラを買う。
帰り道はまたあの橋を渡らなくてはいけない。
少し余裕の出来た僕は、遠くの景色や橋の作りなどを見ながら歩行する。
すると、橋の欄干にビニール紐が縛り付けられ、静かに揺れていた。何かを橋に縛り付けていたのだろうか、紐の先は引きちぎれたようになっていた。
それを見た僕は、何故か見てはいけないものを見てしまったような危機感を覚え走って家路に着いた。
布団に潜り込んだ僕は、その時思ったのだ。
橋を渡り切ったからといって亡くなった女性の霊から逃れたと思ってはいけないと。僕を見つけた女性の霊が窓の外で僕の様子を見ていないと誰が言えるのだと。



とまぁ、過去のトラウマ話はここまでにして、
感想:
何処からの言葉だが知らないが、
『あなたが空しく生きた今日は 昨日死んでいった者が あれほど生きたいと願った明日』
という言葉があります。
僕はぶっちゃけその言葉が大嫌いです。
どんな奴がどんな風に生きたって一日は一日です。
充実した一日を送っても、何もせずに一日寝ていてもその日死んでしまった人は生き返りません。
死んでしまった人にしてあげる事なんて生きている人間には存在せんとです。
葬式もお通夜も墓も、全部生きている人の傲慢が殆どで、死人がそれに対して何も発せない事が分かっているからこそ行える行為だと思います。


ということで、この映画では金門橋で命を絶った人達の家族や友人が亡くなった人の事を語っています。
死人を汚す訳ではないが、結局はみんな過去の話にして美化してます。
ホントの気持ちなんて川のもずくです。
ただ、橋から飛び降りそうな人に対して、救助よりもシャッターを切るカメラマンにリアルを感じた。

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