SUPER8

あらすじ:主人公・ジョー・ラムを含む六人は、自主制作のゾンビ映画を作るため、カメラを持って線路のすぐ近くで撮影をしていた。しかし映画の撮影中に線路上でアメリカ空軍の物資を運んでいた貨物列車と線路を走っていた一台の車が激突し列車は車もろとも大破する。驚いた主人公達はカメラを持ってその場を立ち去るのだが、翌日から謎の失踪事件が起こる。


感想:
今年で28歳になりました。
なんで急に年齢を発表したかというと、これは28歳の男の感想だという表明です。
ALWAYS 三丁目の夕日」を観た時にある年齢のおっさん・おばさんが「なつかしいわ」と懐古した感想を述べていたが、28歳の俺はそんな過去の状況をリアルで観たと事が無い為に、「そうね、そうゆう時代があったってTVで観た」という、ようはマトリックスで機械に支配された未来の映像を見た時と同じ「凄いCGですね」といった感想しか得られなかった。
このスーパー8の世界は70年代から80年代のアメリカの田舎町が舞台なのだが、そんな昔のアメリカを実際に観た事が無い為に「スタンドバイミーで観た」的な印象しか得られなかった。これはきっとアメリカのある種の年齢の方だと「なつかしいわ」になるのだろうと思う。
ようはスーパー8はアメリカ版ALWAYS 三丁目の夕日にSF要素を絡めた作品だった。
ストーリーは予告PVを映画館で観て「宇宙人を乗せた列車が脱線して、たまたまいた子ども達が宇宙人を目撃して、宇宙人の襲撃と政府に追われるんかな」と予想していたらほぼ当たっていてゲンナリでした。目新しい内容ではないです、予告や広告に力入れすぎて、こちらもそれ相応の覚悟で鑑賞するからガッカリ感はひとしおです。シャマラン監督のアレと同じ。
CMで「スタンドバイミー×E.T.」なんて書いていましたが、それほどのものではなく、モノではないと言うより、作品に一貫性が無くいろいろな作品のオマージュや良い所パクって仕上げようとしている為か、スタンドバイミー的な子どもの群集劇があったと思えば、宇宙人の襲撃があり、親同士のイザコザがあり、主人公の心の問題があり、恋愛がありと何を全面に伝えたいのか全く分からず。宇宙人が好き勝手に暴れて、勝手に去っていき終わる。ある種のパニック映画のようにも思えました。
「ある日、子ども達が遊んでいたら裏山で飛来した宇宙人を見つける。宇宙人は村の大人達を次々に襲い、巨大化していくのであった」という円谷プロウルトラマンでありそうな話だったな。


唯一お勧めするポイントは、スタッフロール中に主人公達が劇中製作していた映画が流れるのですが、そのなんとも下らなさが最高。特にゾンビになる薬を開発した会社名が「ロメロ社」と言うのは笑った。ロメロじゃ仕方ない。日本支部名はアンブレラなんだろうな……と。