機械じかけの小児病棟

あらすじ:建物の老朽化によって閉鎖が決まった小児病院。夜勤看護士のスーザンは何かに怯えるように突如仕事をやめてしまう。その後任として病院に赴任してきたエイミー(主人公)。彼女はそこに入院しているマギーから40年間使われていない上の階に住むシャーロットの話を聞く。



感想:
「ダークネス」のジャウマ・バラゲロが監督しているという事で借りてみたが、ダークネス以上にジャパニーズホラー風味が効いていて良いホラー映画でした。薄ぼんやりとした光の演出が老朽化した古い病院という舞台をより一層陰鬱に表していて実に良かった。ストーリーもただのホラーではなく、サスペンス要素も含んでいて後半のどんでん返しというか、幽霊からただ逃げるだけの在り来たりなホラー映画の終盤ではなく新鮮味があったが、推理するほどのモノではないので観る方は過度な期待をしないようにお願いします。
ただ、「恋はデジャブ」の時も書いたが、原題が「Fragile(こわれやすい)」というタイトルで、それは観てみると原題の意味が分かるのだが、邦題の「機械じかけの小児病棟」は全くのナンセンスでB級の匂いを出させているのが勿体無い。もうちょい無かったのかよ。
とまぁ、面白かったので夏の蒸し暑い夜には最適な一本かと。

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余談、看護士の知り合いに「夜の病院って幽霊とか出るの?」と訊いたら「全くいないよ。私はみた事無いもん、幽霊よりも点滴無理やり引っこ抜いて血を垂らしながら徘徊するお爺ちゃんのほうが怖かった」といわれて、やはり真の恐怖は生きた人間かとそのとき再確認した。