未知への飛行

あらすじ:冷戦時のアメリカ。航空システムの不具合によって水爆を乗せた戦闘機がモスクワに向かって飛び立ってしまう。ここままではアメリカとソ連の核戦争、しいては世界破滅に向かってしまう。戦闘機のモスクワ到着を阻止する為にアメリカ大統領は戦闘機の破壊を命じる。


感想:
白黒で殆ど室内のセットで撮られ登場人物も限られているBGMも無い低予算映画ならが、その内容の濃厚さといったら。
ストーリーも序盤の軍備とは、戦争の被害は最小限に収める事が出来るのか。という机上の空論の言い合いからのコンピュータ任せのシステム管理の危機や軍人の崇高で堅物なプライドの気高さ。
そして、後半の大統領が決意する判断。
俺のような馬鹿では語りつくせない魅力が含まれている名作古典。
これが本当に冷戦時に作られているという事実がなんともシニカル。

あの受話器から鳴り響く機械音こそが現代の終末の鐘。