トロール・ハンター

あらすじ:ノルウェーに住む大学生三人は、熊の密猟問題を取材する為に猟師達とコンタクトをとる。多くの猟師に取材するうちに猟師から忌み嫌われる男の存在に気付く。彼に興味を持った三人は早速取材を申し込むと、彼はノルウェーでただ一人のトロールを狩る猟師だった。



感想(ネタバレ有)
トロールについて

北欧ではトロルド、トロールド、トラウ、トゥローと呼ばれる。当初は悪意に満ちた毛むくじゃらの巨人として描かれ、それがやがて小さい身長として設定されている。変身能力があるのでどんな姿でも変身できる。 どのような存在であるかについては様々な描写があり、一定しない。ただし、鼻や耳が大きく醜いものとして描かれることが多い。別格のトロールたちには2、或いは3の頭がある。
ムーミンや、となりのトトロに登場するトトロは、このトロールがモデルになっている。
ウィキペディアより)

この映画は、モキュメンタリーの手法を使って撮られている。
取材クルーの大学生三人が伝説上の妖精トロールを狩るハンスを密着取材をする体で話が流れる。
序盤は、ハンスの話す「トロールはクリスチャンの匂いに敏感」や「トロールは紫外線を浴びると石になるか爆発する」「森トロールと山トロールがいる」等と意味不明な説明をされて取材クルーと同じように私も「んな馬鹿な」と笑っていたが。
ハンスのトロール狩猟を観て、トロールの有り余る暴虐っぷりと存在感に驚き。
政府がトロールの存在を隠蔽し、トロールによって引き起きる問題を一人のトロールハンターに背負わせる現実や、ハンスの疲労しながらもトロールに対する執着。超巨大トロールを幽閉する為にトロールの周囲に送電線を張り巡らすなど、トロールに対しての現実問題を次々と出されていくと。
「そっか、ノルウェーだもんな、トロール問題って大変だ…」
と最後にはノルウェーにはトロールがいる事が当たり前のように思えてしまう恐ろしい洗脳映画でした。


トロールという存在のリアリティを上げる為に、細かく設定を突き詰めていて、その場の思いつきのような展開が無いのが良かった。



トロール・ハンター Blu-ray & DVDセット(初回限定生産)

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最後の超巨大トロールとの戦いには、何故か感動すら覚える。
が、スタッフロール後の最後のトロールのくだりで…。