あやかし古書庫と少女の魅宝

あらすじ:古書店を営む高校生『国分寺イクオ』は、カメレオンのように舌を伸ばす怪しげな男に襲撃される。その場を日本刀を操る美少女『八坂七星』に助けられる、七星がいうのは古書店には『魅宝』が眠っているらしい。

感想:
あらすじだけ書くと、在り来たりなラノベテンプレの物語ですが、絵を見てください。まず表紙絵。

あやかし古書庫と少女の魅宝 第1巻 (IDコミックス REXコミックス)

あやかし古書庫と少女の魅宝 第1巻 (IDコミックス REXコミックス)

あれ?って思いますよね。
ちなみに水木しげる先生は御年90歳で存命です。
じゃあ、新刊って思いますよね。
それは大きな間違いで、水木タッチを完璧に模倣できるドリヤス工場先生のデビュー作です。
過去に数々の作品を水木タッチで描いてきたドリヤス先生の初オリジナル作品です。
水木タッチの薄暗い世界観に、『刀鍛冶〈ソードスミス〉』『戦乙女〈ワルキューレ〉』とラノベテイストな能力設定に。主人公と七星と中神先輩の三角関係といった軽い恋愛要素。
そのギャップが読んでいて面白い。
主人公の能力が使い勝手が悪く、逆に七星の能力の汎用性が高い為に七星が主人公っぽくなっています。まさしく「主人公は空気」なのがちょっと残念。
能力者バトル物としては、ちょっと不満な出来でもあるので、あくまでその水木タッチのラノベ漫画として楽しむのが最適かと。