ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

あらすじ:破の続き(詳しく書くと壮大にネタバレになる為に省略)



感想(ネタバレ無しver.):
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』から始まり、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』ときて、今作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』となる。
序・破の前作では、TVシリーズや劇場版エヴァとは違ったエンターテイメントに富んだスタイリッシュな展開に、当時のエヴァを良く知らない若者からも支持されて大ヒットした。
しかし、その反面、90年代のTV版や劇場版エヴァを愛した者からすれば「あれはエヴァではなくタダのロボットアニメ」だと批判をした。
その古参と新規の温度差を取っ払う為の回である。


破を始めてみた時に私は当ブログにて
「特に、あの世代を生きた20代後半の人間は、解呪の為に観てもらいたい!!」
と太鼓判を押したのだが、エヴァQを見て私は再度「エヴァンゲリオンの呪い」に罹った。
答えが存在しない可能性を秘めた問題を抱きかかえられて奈落に突き飛ばされた。
その時に私の心に去来するものは怒りでも戸惑いでもなく歓喜であった。
「これでまたエヴァンゲリオンに悩む事が出来る」
終わりの無い禅問答
了の見えない書物
エンディングが焼失したフィルム
カクテル光線を帯び続けるナイター球場
永遠に銃弾を打ち込むことが出来る戦争
次回作がいかに素晴らしいモノになろうとも、私の胸に渦巻く悩みと謎を全て霧散させることなど出来るはずが無い。
ここはおとぎの国ではないのではない
「呪いの解かれたお姫様は王子様と仲良く暮らしましたとさ」
なんてことは無い。ある訳が無い。
人生の大半をコイツの呪いで割を食った私はこんなに簡単に解呪されてはいけなかったのだ。
いやはや実に良い。最高の気持ちだ。
「このアニメを糞」だの「つまらない」だの「金の無駄」だの、罵る奴らを言わせておけばいい。
これでやっと始まったのだ。
やっとエヴァンゲリオンが始まったのだ。
平和ボケしていた私に、14年前に仕組まれた運命がうねりを上げて襲い掛かってきたのだ。
これでまた同志達と声高々に討論し暴論し激を飛ばせる。
これこそがエヴァンゲリオン



と、個人的に思っておく。


余談。
庵野エヴァンゲリオンを!! 一心不乱の大エヴァンゲリオンを!!」
俺ら「うぉーーーーー」
若者「狂ってやがる」
庵野「14年前に行ってくれよ」
大体あっている。