ファウンテン 永遠につづく愛

ダーレン・アロノフスキー祭りはまだ終わらない。
あらすじ:騎士は女王の命によってマヤ文明の遺跡を巡っていた。医者は不治の病の彼女を救うべく新薬の研究に熱を上げていた。男は女を生き返らせるために遥か彼方の星雲に向かっていた。三つの話が混ざり合い、それは一つの愛の形となる。


感想(ネタバレ有):
周囲の評判から調子に乗ったダーレン・アロンフスキーが長年温めていた脚本を知名度が上がってきたから作ろうとして、主演にブラピをセッティングしたら脚本にキレたブラピが主演降りて、どうにかこうにか代役をキャストして作ったら大コケした作品。


宗教的価値観とか良く分からないから、主人公が後半で座禅組んで宙に浮くシーンは、麻原の写真が脳裏に浮かんで苦笑してしまった。
その宗教観がバリバリ溢れる展開よりも、中世パートと現代パートがお決まりの悲劇ながら良かったわ。特に現代パートは丁寧に作られていて主人公とヒロインの恋愛模様。新薬完成のタイミングや、中世パートや現代パートに未来パートの主人公が修正に入る展開とか盛り上がったんだけど。中世パートの修正は、現われて敵をひれ伏せさせる流れは良かったが、現代パートで最初のフラグを修正するのってどうなのかなと思った。現代パートはもっといろいろと直すべき道筋があったんじゃなかろうかと。
その輪廻のような時代を通した物語構成や各パートは面白かったが、ラストのイメージCGオチが映画全体のレベルの質を下げているよな…。


ダーレン・アロンフレスキー作品の共通テーマは「怪物の出ないホラー」なんだけど、この作品に関してはその真髄みたいなモノが観れなくて、ソレが一番残念だった。
死を恐怖対象に描いたのならずれていた。