ホビット 思いがけない冒険

あらすじ:後にフロド・バギンズの養父となるホビット族の青年ビルボ・バギンズは、魔法使いガンダルフの推挙により、ドワーフ王トーリン・オーケンシールドをはじめとする13人のドワーフ族と共に、邪竜スマウグに奪われた彼らの祖国と財宝を奪還するため、はなれ山エレボールへの冒険に出発する。(wikipedhiaより)


感想(ネタバレ無し):
ロード・オブ・ザ・リング』の前日譚。
約10年前、『ロード・オブ・ザ・リング』三部作は映画館で観たり、DVDで見たりしたのですが。
正直、何がどう面白いのかさっぱり分からず、指輪を火山に落としに行くだけの話が、騎士団と魔王軍の戦いになるのかとか○○の魔法使いとか、全く理解出来なかったんですが。(それは当時の私に中世のファンタジーに関する知識が皆無だった事もある)

では、なぜロードオブザリングの前日譚である『ホビット』観たかと言うと、
ある方が大絶賛していて、自分のスタンスとして「悪い映画は無い、悪い製作者がいるだけだ」という島本和彦先生リスペクトの精神なので、誰に限らずお勧めされた映画は観ると決めておりましたので、時間と映画館のポイントは膨大にある現在。そこまで言われたら観てみるかと映画館に向かった次第です。

結果を言えば、大変満足だった。
演出から世界観・演技と全てをとってファンタジー映画として高レベルの出来栄えだった。
大抵の映画は、予告ムービーで紹介されるシーンが山場だったりするのだが、この映画は全てが山場であり、出だしの集合シーンをコメディに撮影してロードオブザリングを未見の方や子供でもとっつき易い低い敷居でもてなし、そこからドンドン世界観を広げて観客をそのファンタジーな世界にぐいぐい連れ込んでいく。例えるならば、子供の頃に親に絵本を読んでもらって、眠りに入ると夢がその絵本の世界の続きだったりする事があったがソレに凄く近い。無理が無い、優しく手招きして気づいた時には自分は14人目のドワーフ
であったり、第2のホビットであったりするわけだ。
キャラが多いが、各キャラをあえてクローズアップせずに必要最低限のキャラを掘るというのも良かった。それでも3時間だけど。
そう、たった一つの問題は上映時間が3時間だということ。
映画館に入る前には3時間を長く思ってしまうが、上映後には、3時間じゃ物足りない。もっと観たい、続きが気になると思ってしまう点であろう。


観ていて損は無い映画だった。