レッド・ライト

あらすじ:
大学で物理学を教えるマーガレット・マシスンと助手のトム・バックリーは、超能力の存在を疑問視する立場からその科学的な解明を行ない、巷で“超能力者”と呼ばれる者たちの嘘を次々と暴いていた。
ある日、40年前に一世を風靡し、その後表舞台から姿を消していた伝説の超能力者、サイモン・シルヴァーが活動再会を宣言した。トムはマーガレットにサイモンの調査を進言するが…。

予告PV↓

感想:
上に予告PVを載せた理由はそのPVは詐欺PVだからだ。
考えオチ」ではないので、居眠りしなければこの映画の謎は最後まで観れば分かる。

「超常現象を信じない科学者2人が偽超能力者に挑む」という話に日本人で映画やドラマを観る方ならば、何か思い付く事はないだろうか。
仲間由紀恵阿部寛が主演で堤幸彦が監督した……。
そう!アレ*1である。
この映画はアレからギャグ要素抜いた作品となっている。

内容的には、各地の偽超能力者と科学者の戦いを描いた前半は凄く面白いのだが、
後半のロバート・デニーロ演じる凄腕超能力者サイモンとキリアン・マーフィー演じるトムの戦いは少しだれる。まず直接対決せずにサイモンからのけん制を受け続けるトムの姿が面倒臭い。サイモンの神秘性を描く為には必要なシーンだと分かるが、もうちょっとテンポ良く進んで貰いたかった。いろいろな不思議な現象が起こるが、それを伏線にするのはいささか弱いと思う。

監督はこの映画を通して「真実のありか」について何か伝えたかったように思えるが、それを今更超能力と科学という対図で描かなくても、インターネットからマスメディア、3D映像にAR拡張と今を生きる人間を惑わすものは多くあるのにどうしてこの題材をチョイスしたのだろう。

シガニー・ウィーヴァーが女科学者で登場しているが、久々に観た為に最初は名前と顔が合わなかった。

この監督ロドリゴ・コステスは、出世作が個人としては糞映画認定したが批評家からは好評を得た「リミット」なので、相性が悪いのかもしれん。

*1:トリック