シュガー・ラッシュ

あらすじ:ゲームの中の話。アーケードゲームの一つ「フィックス・イット・フェリックス」で悪役を演じる大男ラルフはみんなと仲良くなりたいが悪役を演じている為にみんなから嫌われていた。いつもゴミ溜めで一人。そんなある日、メダルを持ってきたらマンションの一室に住ませてやると言われ、メダルを手に入れる為に他のアーケードゲームの世界に飛び込んでいく。メダルを手に入れ有頂天の彼はふとしたミスで、シュガーラッシュの世界に迷い込んでしまう。そこには不具合を患い自分と同じように一人で暮らすヴェネロペがいた。


感想(ネタバレ無し):
人がいなくなると玩具が動き出すのはトイ・ストーリー。これは世界観だけを言えば、テレビの中を舞台にしたトイ・ストーリーである。しかし、トイ・ストーリーでは玩具は人が観ていなければ、何処までの一人で移動できたが。このアニメはTVの世界なのでゲームとゲームの間しか移動する事が出来ず*1。彼らはコンピュータプログラムの為にルールが決められている。「悪役はヒーローになれない」「他のゲームへの潜入は禁止」「お店が開くまでには自分のゲームに戻る」など。破る事が出来ない強制力は存在しないが、マナーとゲーム内の平和の為にみんなが守っている。
主人公ラルフは、逆レッキング・クルーみたいなアクションゲーム*2「フィックス・イット・フェリックス」の悪役。毎日ビルを壊してはプレイヤーキャラのフェリックスに嫌がらせをする。お店が閉まるとみんなは打ち上げに行くが、悪役のラルフは一人で家に帰る日々。悪役に嫌気が差したラルフはヒーローになるべく奮闘するのだが。
予告編とタイトルを観るとレースアニメのように思われるが、それは大きな間違いで訂正する。レースシーンは全体の10%くらいだ。製作者は「マリオカートを3D映画にする事」がテーマの一つだと答えている為にレースシーンの出来も良い。
また、アーケードゲームの世界がテーマの為に実在のゲームキャラも多数登場します。PV以外にもソニックが案内板で喋ったり、1UPキノコやメタルギアの!(敵に見つかった時のアラート音)が出てきたりします。*3コネタも凄く多いのでレトロゲーマーはニヤリとしたりする点が多い。もちろん、これらのゲームネタは全てコネタの域なので分からなくても問題ない出来です。そこら辺は子供の観客を意識したディズニーらしい。
俺はこの映画の疎外されるラルフにちょっと涙目になり、健気なヴェネロペに号泣した。
子供向けに作りながら、ラルフの心境は子供大人問わずに心の何処かを探られ共感するんじゃないかな。
ゲームが好きなおっさんは必ず観に行け。

EDが終わるまで席は立つなよ。
予告編↓




ネタバレ有の余談
キングダムハーツのソラがさらっと出ていたけど。
キングダムハーツ3にはきっとシュガーラッシュステージ出来るよな…。
もちろんカーレースステージで。

ヴェネロペが最後には「プレイヤーに好かれた」って言っていたけど。
カーレースゲームで瞬間移動が出来るってソリャ好かれるだろ。チートキャラだろ。シュガーレース全国大会じゃ絶対に禁止キャラだろ。

ヒーローデューティーって、女戦士を見た時に「こんな奴、ドムの後ろにいたわ。もっと不細工だったけど」とギアーズかと思ったら、ヘルメットがヘイローぽいし。なんだろうね。キルゾーンじゃないとは分かるが。

「ここにはビーコンが無いし…」→「俺ちょっとコーラにメントス落としてくる」の流れが、ちょっとモニョったよね。せめて「何か奴らが集る光源があれば」とか「奴らは光に集る習性」とか事前に言って欲しかったよね。まぁ勢いで理解したけど。

子供たちがいるから実在のゲームキャラが前に出過ぎないのは分かるけど。序盤の登場が全てってのはちょっと残念だったね。後半や中盤にもキャラが出て欲しかったよ。

最後のラルフが「みんなに担ぎ上げられるのが好きになった。担がれるとシュガーラッシュで頑張るヴェネロペが見れる」はズルイだろ。俺はもう涙が止まらなかったぞ。

アメリカ「TVゲームネタでアニメ作るわ」→シュガーラッシュ
日本「TVゲームネタでアニメ作るわ」→ねぷねぷ
どうしてこうなった

*1:ゲームとゲームを繋ぐ駅にもいけるけど

*2:たぶんレッキングクルークレイジークライマーが元ネタ

*3:アメリカのアーケードゲームの世界なのでプレイステーションマイクロソフトのキャラは出てきません。最近のゲームキャラも出てきません