ヒッチコック

あらすじ：アルフレッド・ヒッチコック監督による1960年の映画 『サイコ』の製作の舞台裏を描いた作品である。

感想：
ヒッチコック役にアンソニー・ホプキンスが演じているが。今まで観ていたアンソニー・ホプキンスとは違って恰幅のよい身体にボテッとした首周り。映画本で観たヒッチコックまんまで驚いた。似すぎであった。
奥さんに隠れて酒を盗み飲みしたり、奥さんの動向に不安を募らせたりする姿は映画の巨匠・サスペンスの神様と呼ばれたヒッチコックとは思えない姿で人間味があった。サイコを製作するにあたり、今では当たり前に撮影されているトイレのシーンやバスタブのシーンで映倫が苦い顔をし、映画内容の過激さから製作会社が資金提供を行いなどは、エンターテイメントの花形とも呼ばれる映画にさえもそのような厳しい時代があった事を窺い知れた。
まぁ、面白いのはヒッチコックと奥さんの関係だ。この二人の関係が最初は映画監督と奥さんであるが、二人の視線がサイコという一本の映画に向いた時、水を得た魚のように二人は生き生きとして映画制作にのめり込む。
そして終盤の観客の叫びまでも脚本に書き込まれていたような、劇場内全てを躍らせる「ヒッチコックの指揮」。圧巻

予告編↓（なんさサスペンスっぽく作られているが、実際の作品はサスペンス要素は薄い）