舟を編む

あらすじ:玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく。しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのか──。(アマゾンより抜粋)


感想:
辞書作りの大変さや、言葉が生み出す人の繋がりなんかが表現されていて、映画自体としては凄く真摯に取り組んでいて面白かったが、邦画特有のBGMの少なさとゆったりとした展開が辛い。後、演出の盛り上がり方が下手糞だから「あーたぶん間に合わないんだろうなぁー」と思ったらその通りだと予測できる所とか。
コメディとジャンル付けされている所もあるけど、コメディ要素はかなり低いのでほぼ人間ドラマでした。

余談。
言語学を専攻していたマジメは向かない営業をやらされていて、成績もさっぱり。そんな時にオダギリジョーに誘われて辞書製作に部署変えするんだけど。そこで上司が止めてオダギリジョーが左遷して主任になって、辞書製作を15年やって、下宿先の女の子と付き合って、可愛い後輩が出来て。なんか安泰を絵に描いたような人生でそれが羨ましかった。95年から2010年までいろいろ不況やらなんやら騒がれて、世の中が「マジやべぇー」「リストラだー」「氷河期だー」「テロだー」って不安を爆発していた時に、こいつはのうのうと辞書製作だぜ。嫁さんが宮崎あおいだぜ。
何か、そういった辞書製作の苦しみは描かれるが現実味のなく何処か他の世界のような感覚がした。
オダギリジョーが紙媒体と電子辞書の割合が数年後には逆転しているかもしれんよ。って言っていたけど、出来た辞書に電子辞書版の話が無かったけどアレは…。