ラストスタンド

あらすじ:
国境付近の町で静かな生活を送っていたレイ・オーウェンズのもとに、ある日移送中の麻薬王が最新鋭の車シボレー・コルベットZR1に乗り込み国外脱出を狙って逃走したと電話が入る。彼と彼の仲間達は麻薬王の逃亡を阻止するべく立ち上がる。


感想:
アメリカで上映された際に大ゴケをかましたと光ファイバーなのか衛星通信なのか知らんが、海の向こうから情報だけ伝わって暗雲の気持ちで視聴を除外して。ツイッターで「ブラピの新作がマジでつまらなかった」とグー垂れていたら、映画に聡明なる方が「ラストスタンドは面白かった」と教えてくれたので。
何度も言っているが、映画のオススメはそれが本心だろうと企業からのステマだろうと100%観に行くので。映画館に駆け込んだ。
ストーリーは、LAでマフィアを皆殺しにしたり、戦闘機で高層ビル吹っ飛ばしたり、一人軍隊(一人旅団的な)として娘を救うために敵の基地をクレイモアでふっ飛ばしたり、映画の世界から現実へコンニチワしたりしていたシュワルツネッガーが、加齢よって田舎町でずっこけ三人組みたいな副保安官三人とのんびり気ままな保安官ライフをしていたら、時速300キロ以上出るモンスターマシンを乗り回す麻薬王アメリカ脱出の為に迫ってきていると聞いて。その麻薬王の部下に殺された副保安官の仇を取るべく立ち上がる。アクション映画というよりも現代風西部劇。

シボレー・コルベットZR1と重装備の部下を倒すべく。町のハズレで個人で武器博物館を経営している常時マリファナかましているようなジョニーを副保安官にしてナチ殺しのマシンガンから刀剣まで持ち出して応戦。
先日、ジャッキーチェンの映画を観た時も思ったが、ジャッキーチェンとかシュワルツネッガーとかブルースウイルスとかいい年のアクション映画俳優は、こうゆうアクション映画を撮る時に、昔なら一人で戦場に出向いて一人で全滅させてくれたけど。年もあるし後継者育成の為にもチームプレイが主体になっちゃうよね。
それでも、この映画はシュワルツネッガー一人の見せ場がちゃんと存在しているので、シュワのアクション映画という主体は最後までぶれなかったな。昔みたいに最初から最後までカメラがシュワを追いかけるような映画ではないんだけど。
閑話休題
そんで町のど真ん中で敵味方入り乱れての銃撃戦。さっきも書いた通り、シュワだけが筋肉を使って無双するのではなくチームワークでお互いの不得手を補い合ういい戦いだったよ。時々ギャグが入るのも悪くなかった。
そんでシボレー・コルベットZR1が町に到着。
シボレー・コルベットZR1はシュワが作り上げたバリケードをさらっと抜けて国境付近へ。(そんな簡単に抜けちゃうの…。マキビシ撒いとけよ)
それを追いかけるシュワ。とうもろこし畑を車で突っ切る時に、フロントガラスにボコボコとうもろこしがぶつかっていくのが妙に壷に入って笑えた。
なんだかんだあって決闘。(これが良かったわ。もっと長くても良かったくらいに。エクスベンタブルズ2のスタローン対ヴァンタムみたいで)

総括すると、悪い映画じゃないけど。爆破シーンとかCGシーンとか迫るシーンが少なく薄味のアクション映画だった。だから、ジャンクフードみたいな強烈な味を求めていくと肩透かしを感じることはあるかも。心構えは「シュワのアクションでも観に行くか」程度が妥当。「すげーアクション!スゲーシュワの筋肉美!!」なんてシュワ全盛期の映画の後に観たらダメだよね。
その癖、シナリオもあんまり良く無いから。内容の方で満足も出来ない。
そうなると「兎に角シュワの復活を祝う」その一つで観に行くしかないか。
そのくらいで観ると得れるものはデカイ。

シュワが筋肉の衰えも感じて、コメディ映画とか出てもさっぱりヒットせずに名前だけ有名だから州知事になっても政治なんてさっぱりで結局映画業界に戻ってきた。
そこで彼はいろいろは失敗・経験を踏まえて、元のアクション映画に舞い戻り小難しい事を一切やめてアクション一本で映画と向き合った今作は、そのシュワの「年を取ったし、暴露本とか出されて大変だった。浮気もした。でも、俺にはコレしかねーんだよ」という心意気が見れるだけで金を出す価値はあるだろう。
今と、そして今までアクション映画で勇気をくれたシュワに金を出す。
よいお礼参りだよ。

予告編↓

余談。
しかし、この映画って内容が低制作費で作られていると思うんだけど。制作費の何割がシュワの出演料なのだろう…。